大門弥生が2年振り、そして独立してからは初となるEP「MY OWN BOSS」をリリースした。
関西Bad Gyal全開かつ、成熟した彼女を存分に楽しめるEPとなっている。
自分らしさを追求したEP「MY OWN BOSS」
大門弥生 EP「My Own Boss」
1. Sin Miedo (pro.XLII)
2. M.O.B ft JNKMN (pro.dubby bunny, D-BO¥$)
3. Top Gyal (pro. Daddy Dragon)
4. Chill Like A Midnight ft Reddy (pro.A.G.O, Gt. dubby bunny)
5. KING (pro.dubby bunny Dir.DJ KANJI)
2020年にリリースされたEPシリーズ「Girls-Diamonds-」「Girls-Love-」「Girls-Strong-」から、Womanへと成長していく等身大の姿を様々な視点から描いた作品だ。
“一歩踏み出した勇気の先に、ホンモンの幸せが咲いている。”
というテーマは、彼女の音楽的スタンスにも表れている。
コロナ禍に入ってからも、「まけんな」「Rich or Dead」「Rich or Dead(Asian Girls Remix)」「EGO」など守りに入らず常に新しい姿が見られる楽曲を立て続けにリリース。
「yellow fever(feat.Remengvrl&YAYOI DAIMON)」などアジアの才能豊かなアーティスト達ともコラボし、まさにクイーンとしてグローバルな支持を集めている。
「My Own Boss」は個性の全く違う5曲なのだが、強く前向きなパワーに満ちていたり、自分が無敵に感じられたり、セクシーだったり、弱い部分をも受け止め自分への糧にしていたりしてどの曲にも大門弥生らしさが詰まっている。
収録曲は多くないが通して聞くと、彼女からのパワーで全身が満たされ動き始めたくなるEPだ。
SIN MIEDO
ファーストトラックの「SIN MIEDO」は、スペイン語で「恐れない」という意味だ。
ラテン全開のサウンドに
「なんとかなるから生きてたら。とにかく笑っとこ、歌っとこ!」という本人の解説通り、
何とかなるから 生きてたら
Sinllorar y Sin Miedo
とにかくワロとこ 歌っとこ
Sinllorar y Sin Miedo
と、無敵バイブス前回なリリックなのだが、ボーカルとサウンドが相まって大人なセクシーさも感じられる。
そしてセカンドバースが揮っている。
No big butt I don't need
It’s time for yellow to get grammy nominated
(Yes we got them)
First Class Bitch wanna get more money
Cause I gotta save my crew like a daddy
I'm a boss, got ur responsibility
Independent lady neva stop activities(胸は大きくないけど私には必要ない
今や黄色人種がグラミーにノミネートされるんだから(当然いただき)
ファーストクスビッチには金が要る
クルーを守る大黒柱だから
私はボス。自分で自分のケツ持ちな。
自立した女性は「活動」を止めることはない)
M.O.B ft JNKMN
YENTOWNからJNKMNを迎えた「M.O.B(My Own Boss)」は、引き続きラテンな雰囲気をベースにしつつもがっつりとしたHIPHOPチューンに仕上がっている。
大門弥生のここまでHIPHOPなフロウは久しぶりではないだろうか。
Girl, You better run
You can make you lit yourself
He’s just a trophy on your shelf
Girl, He never back
You can make you lit yourself
Yea, I can make me lit myself
というhookからも分かる通り、恋に頼りすぎないで自分で自分を磨いてあげようといったメッセージがこもった楽曲。
「独りで立つことを怖がっていた、過去の自分へのメッセージ。」とのことだが、まさに今自分が分からなかったり、辛い心境の中にいる人にも寄り添ってくれる。
大門弥生、JNKMNそれぞれの立場から自由の中にある孤独感を表現している。
【2月2日 追記】
2月2日、「M.O.B ft JNKMN」のMVが公開された。
広い自然風景にアコースティックギターの音色が乗せられ、映画の始まりのようなシーンから始まる。
旗、アクセサリー、ゴミ袋、ライト、割れた鏡、金粉、武器など輝くゴールドが毎シーンで用いられている。木やすすきなど、枯れたしまった自然と相反するように。
自立と、自由の解放感と寂しさが感じられる楽曲だが、MVにも心象風景のメタファーと思しき意味深なシーンが多く登場する。
その後も静かに、しかし確実に物語は進んでいく。最後のシーンまでぜひ逃さず見て欲しい。
TOP GYAL
独立後初のリリースとなったダンスホールサウンドが光る1曲。
「南大阪出身のダイモンが届けるOriginal Kansai Bad Gyal Style!」に注目だ。
大門弥生が移籍後初となるシングル『Top Gyal』をリリース!
大門弥生のレーベル移籍後初のシングル『Top Gyal』を7月23日にリリースした。 大門弥生らしさが詰まっていて、一歩踏み出したい女性をエンパワメントしている楽曲だ。 ダンスホール全開のサウンドで夏 ...
CHILL LIKE A MIDNIGHT ft REDDY
韓国のラップスターREDDYを客演に招き、アフロサウンドに乗せて夏の終わりから始まる恋を描いた「Chill Like A Midnight」
共作は、SIRUPや空音、Chara+YUKIなどの楽曲も手掛けるプロデューサーの“A.G.O”。
大門弥生が韓国の人気ラッパーReddyとコラボ!『Chill Like A Midnight』をリリース
今夏『EGO』『Top Gyal』と立てつづけにパワフルな楽曲をリリースした大門弥生。 そんな彼女が晩夏の残り香と秋の訪れ、そして恋の始まりを思わせる「Chill Like A Midnight」をリ ...
KING
最後の「KING」は、忘れられない恋を経て大人の女性になっていくストーリーだ。
寄る辺ない都会で物語のように恋を得て、また失い、それを乗り越え自分を得ていく・・・。そんな体験はきっと誰しもあることだろう。
その時はつらくても、長い目で見た時に大人として成長するために重要だった恋を思い出しながら聞きたくなる。
恋愛に限らないが、大門弥生の無敵さや前向きなメッセージをリスナーがストレートに受け取れるのは、根底に優しさや繊細さがあるからではないだろうか。
念願のテキサス州でのフェスSXSWの出演決定!
大門弥生が2022年3月に開催予定のSXSWに出演することが決まった。
SXSWはテキサス州オースティンで毎年3月に開催される、音楽・映画・インタラクティブ・コメディ等のフェスで多くの人が参加することでも知られている。
本来2020年3月に出演する予定だったが、新型コロナウイルスの影響で開催中止。
もちろん今も予断を許さない状況には変わりないが、安全対策の上で世界の人々に大門弥生のパワーや美しいボーカル、そしてなによりも熱いハートを届けてほしい。