フリースタイルダンジョン シーズン4 Rec1-3。
前回、前々回に引き続き、2代目新モンスターの登場。
前回までの放送で、裂固、呂布カルマ、輪入道、FORKが登場。
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4人とも文句なしの実力を見せつけ初陣は勝利を飾っている。
残り2人のモンスターは野暮なネタバレ通り、ダンジョン史上2人目のラスボス到達者、ディスの効かない男「崇勲」。
そして、ラスボス般若の謎の通訳山下ことブラジリアンラッパー「ACE」。
ライム、パンチライン、バイブスにおいてそれぞれ突出したスキルを備えた面々が2代目モンスターとして揃った。
今回は崇勲、ACEの登場、2代目モンスターの新たな門番となるか呂布カルマ、彼らのバトルにフォーカスをあてる。
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崇勲 vs ONE a.k.a ELIONE
チャレンジャーは静岡県沼津市で楽曲制作をメインに行うラッパー兼プロデューサーのONE a.k.a ELIONE。
クラウドファウンディングで資金を集めアルバムを制作するなど新しい事に挑戦し続けている。
バトル戦歴も2014年 罵倒 MC BATTLE × BLUE MAGIC 優勝、UMB 静岡予選 ベスト4など輝かしい。
4月罵倒に出てたようですね。
(出典:ONE vs 9for/戦極×罵倒ROUND1(17.4.22)BESTBOUT)
対するモンスターは King of Kings初代王者の崇勲 。
シーズン2 Rec1ではクリティカルを連発し、ラスボス般若ステージへ上がった。
また2人はMCバトル大会である「大脱走」で関係が深いようである。
1stラウンドは先攻モンスター 崇勲、後攻ONE a.k.a ELIONEだ。
崇勲「先攻 モンスター 連戦連勝 今日も楽勝で圧勝 新たなダンジョン 新たな奇跡の誕生 マンネリ解消させましょう これが新たなモンスター 恨みはないが 仕方がないんだこれが仕事だ」とまずは差し障りのないイントロなフレーズでスタート。
ONE a.k.a ELIONE「崇勲 一言 まずはおめでとう モンスター今日初めて敗北だ どいつがチャレンジャー バッチリ教える 俺の ELIONEの出番だ ワンサイズ 落としたズボン 俺にはある One life All I need is one mic」と「ワンサイズ・One life・All I need is one mic」とおしゃれに踏みながら軽く挑発。
崇勲「色んな場所 色んな現場 一緒 大脱走で滑走してる仲間 だけど仕方ない 何度でも言う ごめん ONE 死んでくれ 心から言う これは愛のあるディス」
「死んでくれ」はシーズン3で隠れモンスターとしてダースレイダー戦ったときのフレーズ(MCバトルの枠を超えた奥深いバトルでした)。
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ONE a.k.a ELIONE「俺はKillし返す ILLでいる秘訣知ってる この人も 崇勲 モンスター倒して稼ぎ見るBill 俺に落ちて来る Dollar dollar bill 」と「Kill・ILL・Bill 」などで小気味よく踏むが、二人とも仲間意識が強いのかDisをいまいち吐かない展開。
「ILLでいる秘訣知ってる」はBUDDHA BRANDの人間発電所からDEV-LARGEのライン
崇勲「ONEくんが稼いで伸びるビル それを吸い尽くすヒル 崇勲 知ってる?レペゼン第三の唇」
第三の唇・・・崇勲が所属するレペゼン春日部の地元マイメンたちで組んだ6MC1DJのグループ。
ONE a.k.a ELIONE「わかってねぇな×4 本当に分かってねぇのは 崇勲 冷めないうちに飲んどけスープ もしくはルーブル 飾られるくらいの創造性 大好きなラッパー パイセン 俺からしてみりゃ 相当うぜぇ」と崇勲の音源「わかってねぇな」をサンプリング。
3対2でONE a.k.a ELIONEの勝利
遠慮がちなバトルに感じたが、きっと心底リスペクトし合う仲間なのだろう。
ONE a.k.a ELIONE、いとうせいこうのコメントのようにテクニックが多種多様だ。
崇勲 vs ONE a.k.a ELIONE(2nd.ラウンド)
続く2ndラウンドも先攻モンスター崇勲、後攻ONE a.k.a ELIONEだ。
崇勲「バチバチ 火花散らしていく これが花火だ 夏が近いぜ お前終わるぜ どうしようもないぜ マイメン だけど仕方がないね この言葉のカッター 俺が勝った そしてガッツポーズ やったー」と「勝った・カッター・やったー」などで踏みながらフロウで会場をあげていく。
崇勲らしいバース、エンジンが入ったか。
ONE a.k.a ELIONE「AKLOみたいに見せてく覚悟 こいつ相手になんねぇ 採点している審査員を審査しに来た 崇勲のラップついでに審査 僅差 かも知れないけど実際 関係ないな どっちがイケてるB-BOYスタンス 算数 カンフー 合わせたスタイル」と「AKLO・覚悟/審査・審査員・僅差/算数・スタンス・カンフー・スタイル」で踏んでおり、ライムの完成度が高い上に、ビートアプローチも心地よい。会場も上がる。
崇勲「静岡から来たONE かなりヤバいが 俺の方がAKLOより見出してく活路 絶対勝つぞ 覚悟 あるの? 分かっているの これはマスト 1・2・3・4 こっちが勝つ 崇勲勝つ」と「AKLO・活路・勝つぞ・覚悟・マスト・1・2・3・4(イーアーサンスウ)・崇勲勝つ」とONEが使った「算数」というワードに対し「1・2・3・4(イーアーサンスウ)」で踏んで、「崇勲勝つ」最後に韻を落としており半端ない即興性。
ONE a.k.a ELIONE「キル・ビル まるでタランティーノ 崇勲 倒して あと何人 倒して稼ぐ ギャランティを レベルが違うどっちがラップが上手い どっちがモノホンプレイヤー Original Flavor」と「タランティーノ・ギャランティー/モノホンプレイヤー・Original Flavor」といちいち踏む韻が洒落ていてリリックみたい。
崇勲「さっき俺の事モノホンって言ってくれたのに 何? やっぱりチャレンジャーって奴は 口先だけなんだな あ〜こりゃ俺は がっかりがっかり だけども ちゃっかり勝っちゃうのが崇勲」としっかり矛盾を突く。
「記録より記憶残してく まるで長嶋 それか王貞治か」
ONE a.k.a ELIONE「そりゃ俺の事だ まるでカント 我は我の王 上手さが違う 風格スター 上見りゃ星の数 下には砂の数 仲間のリリック それすら武器になる」
王貞治(わんちゃん)→そりゃ俺の事(ONE)だ、王→ドイツの哲学者カントの『我は孤独である。我は自由である。我は我自らの王である』このラインにはしびれましたね。
勝者はクリィティカルでONE a.k.a ELIONEの勝利。
それにしてもビートアプローチ、フローがおもしろくなるビートだった。
ビートアプローチとワードセンスの差が勝敗を分けたかと。
崇勲の新モンスターとしての初戦は黒星に終わってしまった。
前回、雄猿が放った「今回 新モンスターが強いで終わる回らしいよ~」では終わらなかった。
ACE vs ONE a.k.a ELIONE
ブラジル生まれ 新宿育ち。
これまで隠れモンスターとして2度、チャレンジャーとしても2度ダンジョンに登場したACEが6人目のモンスターだ。
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ACE、ONE a.k.a ELIONEの進撃を止められるか?
先攻モンスター ACE、後攻ONE a.k.a ELIONEだ。
ACE「おまえを見てるとイライラ しちゃうぜお前の名前がELIONE つまりお前はこの場にいらんわ わかるこの場はA・C・EがNo.1 お前は単なる室内犬 てかサングラスかけてる 室内でお前のラップに質ないぜ」と「イライラ・ELIONE・いらんわ・No.1・室内犬・室内で・質ないぜ」で徹底的にケツに落としていくもイージーな韻。
ONE a.k.a ELIONE「サングラスかけてる理由 ダサいラップ 目当てらんない」といきなりどギツいアンサーを返す。
さらに「こいつモンスターなのに俺の名前のちっちゃなディス ライムもフロウも抜きでも勝てる こいつポップス崩れ HIPHOPじゃねぇ」とDisを重ねる。
1バースだけでかなり重いパンチライン。
ACE「はい HIPHOPじゃない HIPHOPじゃない 凄いFlo Ridaに似てる 超HIPHOPだね」と嫌味で返す。
ONE a.k.a ELIONE「俺の左肩ワンタッチ 反則 もう俺の勝ち 完全勝利 こいつHIPHOPのまがいもん関連商品 」とACEが軽く肩をタッチしたのを逃さず新ルールをうまく活かす。
ACEがHIPHOPじゃない→まがいもん関連商品(本物じゃない)、ここでもキレイにDisを入れる。
ACE「お前は似合わない 勝利に 何が外して来た 安全装置 お前の外見 完全病気」とサングラスのくだりから見た目Disが多い。
「安全増値・完全病気」と踏んでいるのだが、会場の雰囲気はONEが掴んでおり、いまいち上がらない。
コンプラは【ホモ】。
ONE a.k.a ELIONE「こいつラッパーでもねぇか 崇勲が言ってた98%の方 俺2%の方 全員 会場中 分かった 審査員ももう分かっただろ もう一回やらせんな」で締める。この「崇勲が言ってた98%の方 俺2%の方」のライミングで完全に勝利が決まった印象。
クリィティカルでチャレンジャーONE a.k.a ELIONEの勝利。
一方的な試合展開。
ACEのメディア、バトル露出の多さから観客もバイブス上げてダダダッと韻を詰めて、相手におもしろいフローで来られると同じフローで乗って返すACEのスタイルに飽きがきているのかなという私感だ。
イージーに感じられる韻も敗因になったのではないだろうか。
呂布カルマ vs ONE a.k.a ELIONE
快進撃を見せるONE a.k.a ELIONEだが、3rdステージのモンスターは「俺呂布カルマと戦いたいんだよね~」とONEの要望通り呂布カルマ登場。
これは見所の多いバトルになりそうな予感がする。
先攻モンスター 呂布カルマ、後攻ONE a.k.a ELIONEだ。
呂布カルマ「お前の心肺停止 もうすぐだ お前のサングラスは ただの【コンプラ=外人】のコスプレ俺のサングラスは開いちゃった瞳孔がゆえ」と呂布らしいグサッとくるDisでスタート、あとのコンプラも【外人】。
ONE a.k.a ELIONE「呂布カルマ ライムばっかの束縛感 というよりは緊迫したバトル出すぜ このだっせぇシャツ こういうラッパーとは遊べない」と見た目Disで返す。ここのコンプラも【外人】。
呂布カルマ「ごめん これかっけぇ シャツ お前の方が首元伸びてるだっせぇシャツ それにローファー合わせてる 女子高生か お前 上から下までチャラい奴だな いつまでたっても」「とんがった鼻 【コンプラ=真っ黄色い肌】染めた金髪 マジで【コンプラ=外人】のコスプレ」」とONEのシャツDisに対するアンサーになっているが、独特のワードチョイスによってパンチラインを生み出している。
もうこのバースで完全に会場は呂布の雰囲気に持ってかれる。
ONE a.k.a ELIONE「さっきからモンスター 全員嘘つきばっか ACEが山下じゃないって嘘ついてました さっきの勝負も僅差 FORKさんも嘘だ 呂布くんも嘘 みんな嘘つき」。
呂布カルマ「ちょっと待て小僧 FORKさんで なんで俺が呂布くんやねん なめとんかお前 もう負けたACEや崇勲 死んだ奴に唾吐きかけるような真似してんじゃねぇ あいつらの骨拾って俺やって来た カルシウムバッチバッチ 俺 骨から太くなってる」とひょんなONEの言葉尻を拾って、Disるスキルが半端ない。「骨拾って俺やって来た カルシウムバッチバッチ 俺 骨から太くなってる」の部分も呂布の独特の言葉選びが存分に出ている。
R-指定戦の「俺 頭からケツまで全部パンチラインよく味わえ」とはよく言ったもんです。
ONE a.k.a ELIONE「下から眺めてマジでキモい爬虫類昆虫採集が趣味? 」
呂布カルマがこんな顔を近づけるとこ見たことなかったかも。
ラストのONEのラインはキレイだったが特に響くひっくり返せるパンチはなかった。
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結果はクリィティカルでモンスター呂布カルマの勝利。
モンスターの威厳を見せつけた完全勝利だった。
R-指定的なラスボスへの門番は呂布カルマになるのか。
これで6人のモンスター全員が出揃った。
純粋なバトルの難易度で見ると2代目の方が高い印象だ。
今後の新モンスターの活躍とさらなる成長に期待したい。
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