フリースタイルダンジョン ダースレイダー~HIPHOPに幸あれ~

MC battle

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フリースタイルダンジョン3rdシーズンスタート!!うぇいよ~!

今回のシーズンからルールがガラッと大幅変更となりました!

Rec1、最初のチャレンジャーは最近注目株の世田谷は喜多見を拠点に結成されたヒップホップクルー「KANDYTOWN」からMCのKIKUMARU、Dian、B.S.Cの三人が登場。

そして、続いてのチャレンジャーはダースレイダー、hiero、J平から構成されたチーム「411(フォーダブワン)」。
3人の誕生日が一緒の4月11日ということで「411」ってことだそうです。

新鋭のKANDYTOWNのメンバー、そしてダースのオジキ率いる411は今回どのようなバトルをしたのか、改めてまとめたいと思う。

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新ルールの内容

さてさて、冒頭にも述べましたが、今回の3rdシーズンよりルールが大幅に変わりました。

《変更前》
・チャレンジャーは1人
・8小節2ターンの3本勝負
・2本先取で勝利
・審査員のジャッジが全員一致するとクリティカルヒットとなり試合は即終了
・チャレンジャーがラウンドの先攻・後攻を選択できる
・モンスターを4人倒すと、ラスボス般若とのバトル。勝利で賞金100万円

《変更後》
・今回から3人編成のチーム制、バトルステージは5つ
1.1x1(チャレンジャーxモンスター)
2.1x1(チャレンジャーx隠れモンスター)
3.2x2(チャレンジャー2人xモンスター2人)
4.3x3(チャレンジャー3人xモンスター3人)
5.1~4をクリアするとラスボス般若とバトル(今のところ1x1、2x1、3x1どれか不明。選べたりするのかな?)

・8小節3ターンの3本勝負
・2本先取で勝利
・審査員のジャッジが全員一致するとクリティカルヒットとなり試合は即終了
・チャレンジャーがラウンドの先攻・後攻を選択できる

細かい部分は除いていますが、今回の大きな変化点は「3人編成のチーム制からのバトル構成の変化」
そして、「8小節3ターン」というところ。

シーズンが変わるごとにルールも改良を重ねられ、視聴者が楽しめるように工夫がなされているようですね。
3人編成チームってところはモンスターズウォーが好評だったところにあるのでしょうし、「8小節3ターン」ってところはもっと見たい!!!ってバトルも正直あったので1ターン延ばしは非常に嬉しいところ。

モンスターズウォーの3人タッグ戦が好きな人もいれば、私のように1x1のバチバチバトルが好きな人もいるのでオールマイティーに楽しめるように考えられたのかな?という所感です。

あとはラスボス般若とのバトル構成が気になるところ。
筋で言うとチームの代表との1x1ってところになるんでしょうけど。

漢 a.k.a GAMI vs KIKUMARU

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3rdシーズン最初のチャレンジャーはヒップホップクルー「KANDYTOWN」からMCのKIKUMARU、Dian、B.S.Cの三人が登場。
1st.バトルは1x1のタイマンバトル。

チームKIKUMARUからはB-BOY PARK 2010 U-20で優勝を誇るKIKUMARU。
対するモンスターは漢a.k.a GAMI。

「Mother Fxxxxer!コンプラでゴングナーウ!」
とライムでゴングを鳴らしたKIKUMARUはステージ上をぐるぐるまわり、観客にアプローチをかけ会場を盛り上げる。
ビートアプローチもライムもフローもハマっていたが、このぐるぐるまわり観客を沸かすスタイルが仇となってしまった・・・

KIKUMARUの動きに漢がノソノソ追いかける形になっている!!
この状況から漢が「お前のこと今も後ろから追いかけてるそっとな。」と吐く。
これが大きなパンチラインとなり、観客も審査員も沸く(というか笑ってるw)。

DOTAMAも感想で「ステージ上をぐるぐる追っかけてちょっとしたホラー映画」って言っててその通りと思っちゃいました。

しかも漢さん、そのあとには某アーティストとのビーフネタまで織込み、KIKUMARUも挽回を図るが、痛烈な漢のパンチに5:0のクリティカルヒットで敗退。

まさに3バース最後「だったら俺が一発でKANDYTOWN速攻でこの場でノックダウン」といった結果となった。

え?てことは・・・・・

そうです。
この時点でDian、B.S.Cの出番なし!!

新ルールすげぇ…怖

モンスター vs 411(2on2)

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続いて、Rec1、2組目はダースレイダー率いるチーム「411」。
1st.ステージは2x2バトル。

モンスターからはサイプレス上野&チコカリート。
チャレンジャー411からはダースレイダー&hiero。

バトル直前、サ上「便所に行ってトイレットペーパーがなかった。云々」といった会話をしたためか、この2x2バトルがひどいことに…笑

終始、ウ○コネタでなんですけど…笑
「運勢」「運が上がる」「運命」「Shit」、「ウン」で踏みまくるし、Shitだし。
というある意味希少性の高いバトルが見れました!笑

1st.ラウンドは3:2でチーム411の勝利。

そして、2nd.ラウンドは1st.ラウンドの内容を便所に流し、打って変わってバチバチなバトルに。

hieroがチコに対し「後から入ったモンスターなんだろ?ダンジョンに迷い込んでんのはお前の方じゃねーのか?」

サ上「チコが迷い込んだダンジョン 俺たちモンスター つまり仲間が助けに今来た参上」とアンサー。
チコ「誕生日同じだけでチームに出るっていう方がちょっとおかしいって話なんじゃない?」

ダース「誕生日が一緒だったら死ぬまで毎日同じ日にパーティパーティで騒げるんだよ!」

ここでサ上がhieroに対し、パーティで浮かれてんじゃねぇ!とばりに息を吹きかける(ロウソクを消す)挑発。
hiero結構キレてる!!

険悪なムードにチコが仲裁。
そのサ上にhieroもアンサーを返すが、最後の4小節、ダースがぶちかましました。

ダース「俺たちは頭上に命のロウソクを灯してそれを少しずつ消しながら戦ってる男」

 

このダースの言葉、知っている方はかなり響いたのではないでしょうか?

ダースのアイデンティティでもある左目の眼帯、これリアルなものなんです。

6年前脳梗塞で倒れ、合併症により左目を失明。
今も不安と恐怖に立ち向かっている彼のこの言葉の重さにパンチというかナイフが突き刺さるような衝撃がありました。

結果、2ndラウンドは4:1でチーム411の勝利。

モンスター vs 411(2on2) 2nd.ラウンド

続いて2ndステージ。

2ndステージは3x3。

411はもちろんダースレイダー、hiero、J平の3人。
モンスターからは漢、DOTAMA、T-PABLOWの3人。

しょっぱなからDOTAMAがダースに「アンタMICADELICだったりダメレコだったりBLACK SWANだったり9sari一体どこの所属なんですか?」、hieroに「DJ SAORIさんていうすっごい美人のDJと付き合ってて俺はアレが超羨ましくて仕方なかったんですよ」とDISるし、暴露するしグリグリ傷口をエグるDOTAMAスタイルで刺しまくる。

そこでhieroのフリースタイルダンジョン史上、最高のアンサーであろう「・・・・・・別れてんだよ。」が炸裂!
・・・・切ないっwwwww!!!!!

でも、めっちゃエンターテイナーだなと思ってしまった。

このバトルはこのドデカいパンチラインが持っていったのか、5x0クリティカルで411の勝利。
KEN THE 390の言ってたように判定は割れるかなと思ってたんですけどね。

崇勲(隠れモンスター) vs DARTHREIDER

3rdステージは1x1(隠れモンスター)

411からはダースレイダー。
隠れモンスターは史上2人目ラスボス般若にたどり着いた男またKING OF KINGS2015優勝をかっさらった男、崇勲の登場。

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1st.ラウンド 崇勲、やっぱりバトル前に自身が言っていた緊張がバトルにも見え、噛む、詰まるが何回か見られ前回出場のキレがあんまりないように感じました。
最後は審査員に「2本目までつなげてください。」とラップ。
なんか、GADOROvsR指定思い出した。

クリティカルかな?と思ったんですが、首の皮一枚、Lilyさんの判定に救われ2ndラウンドへ。

この2ndラウンドがとにかくスゴかった!!

崇勲「職人」からの勢いで「毒におかされた病人」と踏んだのが失態。
自身、病を背負って生き抜いているダースはそのフレーズを真摯にアンサー。

ダース「病人だからって勝手に心配されるのが病人にとっては一番辛いこと 
病気を差別 病気を区別 そういう奴らに向かってマイクを向ける
俺は常に上を向けてる illをレペゼンレペゼン」

病への不安や恐怖があるが、それでも俺は上を向き、前を見て進んでいる。
病気だからっていって差別する方が精神的に小さな人間だ!といわんばかりにアンサーを返す。

これに対し、崇勲、動揺したのか「心配されるのが嫌か? じゃあ死んでくれ」と倫理的アウトなアンサーをしてしまう。
バチバチなバトルの際の「死ね」と今回の「心配されるのが嫌か? じゃあ死んでくれ」は意味合いが全く異なる。

崇勲、おそらく「やってしまった」と思ったのでしょう。
そのあとは内容の薄いライムの連打連打になる。

ダースはこの失態も逃がさず
「五分の虫にも少しの魂がある 
生命を無視するような態度はダメだぜ
絶対言っちゃいけない言葉は死んでくれ 
そう言われたから死ぬような俺じゃない
自殺は絶対ダメだぜ スーサイドスクワッド
悪役になっても生き返って さらに活躍を見せる
HIPHOPは逆転現象だぜ お前にも教えてやるよ」と返す。

そして、ラスト3バース目。

崇勲「確かに自殺はダメだ 俺の姉ちゃん10年前自殺で死んだ 
見てくれてるかな天国の姉ちゃん 崇勲は今ここで頑張ってんだ
命の尊さ俺だってわかっているからこそ あえて言うHIPHOPは常識例外
最後に一言 死んでくれ」

 

ダース「あのときに飛び込んだ青森の少女にも伝えたかったよ このHIPHOPの楽しさを
一緒にパーティーしたら考えも変わっただろう HELLOって言いたい全国の悩める奴らよ
立ち上がってやるぜ マイク一発で逆転できる
こんな俺だってこんなこいつだって楽しく生きれる人生 HIPHOPに幸あれ」

結果、5:0クリティカルでダースレイダーの勝利。

韻の踏み方、フローなどが特化されるようになった昨今。
漢さんが言っていたように昨今のMCバトルは「スポーツ化」しています。

起源である、1980年代初頭のアメリカ東海岸のHIPHOPシーンと現在のMCバトルでは一線を画し、戦略や方法論が研究されている状況。

それもそれでおもしろいのですが、今回の様なメッセージ性や言葉の重みがはるかに高い位置にあるバトルでは韻やフローでは計りきれない心に響く何かがあります。
観客や視聴者の心を動かす、勝敗よりも「記憶」に残るのがまさに今回のこのバトルだったのではないでしょうか?

ダースだから引き出せたリリック、ダースだから伝わる言葉の重み。

最後のバースでは2016年8月末にいじめによる列車への投身自殺をした少女に、そして全国の悩める方たちに贈る数十秒のメッセージにも聴こえました。

マイナス、プラスの要素、メッセージ性、言葉の重みが凝縮されたバトル。
そして戦略だけじゃバトルには勝てないということを明らかにした1戦だったのではないかと思います。

内容としてはフリースタイルダンジョン史上最高のバトルだった!と私自身感じました。

そして、この数分の言葉たちがなるべく多くの人の心に伝わればと思います。

~HIPHOPに幸あれ~

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