フリースタイルダンジョン3rdシーズン Rec7-7。
晋平太、怒涛の快進撃。
1st.ステージは菊の花を蹴り飛ばし、サイプレス上野に勝利。
フリースタイルダンジョン 晋平太 菊の花めっちゃキレイに飛ぶの巻
2nd.ステージは9sariライブラ問題の渦中、歴史に残る神回を繰り広げ、接戦の末、漢に勝利。
フリースタイルダンジョン 漢VS晋平太 9sariで縛るな Libraで測るな
3rd.ステージはボディタッチで一波乱のあったT-Pablow戦。
フリースタイルダンジョン T-Pablow VS 晋平太 ビートモクソモナカッタ
4th.ステージではトップレベルのスキルとスキルのぶつかり合いの末、鉄壁R指定を見事に下した。
フリースタイルダンジョン R指定VS晋平太 UMB2010の雪辱戦!
そしてついに!!!!
焚巻、崇勲、じょう、NAIKA MCに続く5人目のラストステージラスボス般若との決戦!
この時点で体力的にかなり厳しいに違いない。
今回は晋平太VS般若、伝説の試合にフォーカスをあてる。
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般若 vs 晋平太
1stラウンドは先攻般若、後攻晋平太。
ビートは『知らざあ言って聞かせやSHOW/TOKONA-X』。
伝説のラッパーのビートは2人の決戦にふさわしい。
般若「おいTOKONA 今から小便ハゲに教える勝ち負け これが喧嘩殺し合いだったら 俺らの時代なら一発だぜHIPHOPじゃねぇ 噓つきそれでもいいよしてくれ美化 嘘そんなのお前 俺はこの嘘つき見た」
TOKONA-Xに語りかけるようにはじめる。
26歳でこの世を去ったTOKONA-Xと般若、漢はみな1978年生まれ。
HIPHOPを日本に広めた伝説の世代である。
「俺らの時代なら一発だぜ」という部分は2戦目の「ストリートだったら一発ボンっ!」という漢のフレーズを引用。
「一発だぜ・HIPHOPじゃねぇ」「美化・見た」と小気味に韻を落としながら、般若も漢と同様お前は嘘つきだとDisる。
晋平太は「気合は分かるだけども 時代と気合のギアが違う 目指してるもん あんたは俺の憧れだよ 俺が嘘で小便ハゲでクソったれ? それでもこの場は動かねぇ」と「時代・気合。ギア」「クソッたれ・動かねぇ」などで踏みながら、「気合いだけじゃだめだ」とDisりつつ、「あんたは俺の憧れだよ」と般若へのリスペクトが込められたライミングも吐く。
般若がこれに対して「後がねぇとかいつも俺はこれだけとか そんな言い訳もう聞きたかねぇ これを交差してたお前にふざけんな 何が分かる?何が歴史?フリースタイルに縛られな」と返す。
晋平太がフリースタイルに勝つためだけにステージ上ではリアルとは違った振る舞いをしているとDis。
晋平太「縛ってくれよふざけんな?Everybody put your hands up!歴史が変わるとこ見たい 景色が変わるとこが見たいその日が近い 俺がどこがふざけんな俺はそんな汚れた真似してねぇつもりだぜ 俺のマイク温もりだけ」と「ふざけんな・put your hands up」「つもり・温もり」などで踏みながら、「歴史が変わるとこ見たい 景色が変わるとこが見たい」とアンサーを返す。
般若がこれに対して「へぇそうなんだ 欲しいのは100万なんだ 俺がやりたいのはワンマンだ 後はライブに全国 UMB KOK 戦極 そんなの知らねぇ 誰の権力?誰の宗教?そんな程度 知らねぇこのザコK.O.」と「100万・ワンマン」「全国・戦極・権力」などで踏みながら、バトルメインの晋平太に対し、般若はライブやって、音源作って、全国まわってHIPHOPを広めると吐く。
T-Pablowで言う「広めるよりも広め方」ってとこだ。
さらに、権力・宗教とライブラを再び引きずり出しDisる。
晋平太「一つ言うけどなあんたにな 憧れた俺は今この場所で半泣きだ」と返す。
この半泣きはリスペクトを込めた「憧れの般若とのバトル」、漢に加え、般若からもくらう「嘘つきDis」といったところか。
結果は3対2で晋平太の勝利。
般若も漢 aka GAMIと同じく「晋平太、お前は嘘つきだ」というDisを一貫しているが、会話が噛み合わず伝説の決戦にしては少し盛り上がりに欠けたように見えた。
1st.ステージから神経をすり減らし続けた晋平太の気迫が会場を飲んでいるのもあるだろう。
般若 vs 晋平太(2nd.ラウンド)
2ndバトルも先攻般若、後攻晋平太である。
般若「「半泣きだ」? 俺はあんまりな せいぜい100万頑張りな いやあんたにはつうか越えさせねぇここは般若の庭 ヘイageHa じゃ皆手上げてみようか お前はフリースタイルの×コンプラ×で言い分?そっか」
般若の「半泣きだ・あんまりな・頑張りな・あんたには・般若の庭」という5連ライミングのスキルが凄まじい。
ここのコンプラは次の晋平太のバーズが「そうか」から始まっていることからも「創価」。
またまたライブラにかけたフレーズ。
これに対し、晋平太「そうかがっかり 般若のスキルも妙なハッタリ? 100万円も欲しいよ 100万年後もなくなんねぇもん 作りてぇんだろ」とアンサーを返す。
「そうかがっかり 般若のスキルも妙なハッタリ?」の部分ではコンプラの「創価」→H-MANの「そうかがっかり」の曲に掛け、般若の『関係あんの?』を巧みにサンプリング。
般若はこれに対して「HIPHOPを残すとか? つうか審査員つうか現役 どっちなのつうか誰が天敵 お前に速攻病院点滴 T-Pablowも殴りそう やれよボディタッチ しろよ誤認ジャッジ」と文脈を崩さず「現役・天敵・点滴」としっかり韻も踏み、さらに「ボディタッチ・誤認(5人)ジャッジ」と技ありのパンチラインを放つ。
晋平太「殴りそう サービス業でもナルシスト ビビッて俺泣きそう あんまり脅さないでくれる? でも汚さない汚してない 殴りたきゃ殴れその後破りたきゃ破れ まぐれでも気まぐれじゃねぇって事を教えてやるぜ 俺はこれで勝ち上がるぜ」「殴りそう・ナルシスト・泣きそう」や「殴れ・破れ・まぐれ・気まぐれ」などで踏みまくっているのだが、このバースは韻に意識がいき過ぎてあまり内容がない印象を覚える。
ただ、ライミング重視の自分のバトルスタンスを一切崩すことがないところに晋平太らしさを感じる。
般若「お前女か?何女々しい事さっきから言ってんだよ 涙?そうかじゃあ持ってくよ墓場 そんだけだ俺の本名は嘉穂武田」確かに晋平太は「半泣き・泣きそう」と何度も般若との戦いで女々しい姿をさらしており、的を得ているDis。
※豆知識
般若の本名は「武田嘉穂」。
最初のラッパーネームは「YOSHI」でDJ BAKU、RUMIと「般若」というグループで活動していた。
その後、妄想族を結成し「般若」に改名。
晋平太のラストバース。
「女々しい女々しいそれでも別に 親が命名してくれた晋平太 胸張ってレペゼンし それだからMCそれが俺の決意 テクニック以上の血をお前の胸に 常に嘉穂 俺は晋平 これが俺の運命 媚は売んねぇお前の正面 分かんだろ?俺の正念場なんだよ 俺は今日は挑戦者なんだよ」とアンサーを返しながら恐ろしい数の韻を吐いている。
「女々しい・別に・命名し・レペゼンし・・MC・決意・テクニック・胸に・常に・晋平・運命・売んねえ・正面・正念場・挑戦者」モンスターとの連戦を終えた後でこのクオリティーのライミングができる晋平太、さすが自称「日本一のラップ馬鹿」。
結果はクリティカルで晋平太の勝利!!
ついにダンジョン制覇者の誕生!!
ただ、これまで酷使し続けた神経のせいか、はたまた漢とのことなのか、晋平太はなぜか浮かない表情。
UZIに「笑え!おまえスゲエよ!」といわれ、Zeebraに肩を抱かれ、張っていた糸がほどけたのか、最後に涙を見せる。(わたしも目頭にグッと来る)
これまでのバトルを追っかけてきたが(ただ、好きで見てただけだけど)晋平太の強さはオールマイティーで色々なスキル部分がトップクラスだ。
最後のいとうせいこうのコメントで「パンチラインでくるとパンチライン、フローでくるとフロー、バイブスでくるとバイブス。」この言葉がピッタリだなと感じた。
追いかけるけど追い抜いちゃうスキルを持っているんだなと。
今回の放送では晋平太が般若を倒し、番組史上初チャレンジャーがフリースタイルダンジョンを制覇する歴史的瞬間となった。
漢戦、T-Pablow戦でのリアルの戦い。
R指定戦でのスキルのぶつかり合い。
般若戦でにじみ出るリスペクト。MCバトルといっても様々な側面を持つ。
HIPHOPに関しても個々に価値観があるし、音楽でも人間だってそう。
「自分は自分」
そういった想いが込められた「主人公」がリリースされた。
(出典:晋平太「主人公」Music Video)
とキレイに終わろう。
モンスター解散宣言が出たが、フリースタイルダンジョンは果たして今後どうなるのだろうか。次週の放送が待ち遠しい。
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