bpm tokyoといえば、Awich、JP THE WAVY、kZmなど人気ラッパーの作品をリリースしてきた人気音楽レーベルだ。この度、新しいプロジェクトとして「bpm plus asia」がローンチされた。
その第一段として、DJやミュージシャンとして活躍するRHYMEが「#meburn」をデジタルリリースする。今回は、「#meburn」とRHYMEについてご紹介していこう。
「#meburn」はbpm plus asia第一段リリースシングル
ペットボトルやプラスチックごみの中で、RHYMEが横たわるというジャケットだ。
この曲は、今現在世界中で社会問題化しているプラスチックごみによる環境汚染へやポップカルチャーの反対運動アンセムだ。
最初のバースでは、流行のポップソングがいかに代わりの聞くような歌詞であるかという点を皮肉っている。
次のバースで環境問題のことについて言及しているのだが、「環境のことを考えよう」「プラスチックごみを減らそう」というメッセージだけでなく、なぜ社会が今のような状況になったのかという根本の考えに迫っている。
つまりそれは「自分が良ければ」「今さえよければ」という自己中心的な欲求が生み出したものだというRHYMEの考えが込められている。
音楽も大量生産大量消費の産業の1つだ。一見関係が薄そうな音楽と環境問題は、人々の消費意識に深く関わりがあるものなのだ。
自己中心的な考え方を燃やして、環境や周囲への配慮を促す1曲となっている。
RHYMEはその名の通り、リリックのセンスや表現方法への評価も高いアーティストとして知られている。
この曲も強いメッセージ性を持っているがウィットに富んだ表現が散りばめられていたり、人気ドラマのゲームオブスローンズを連想させるリリックがあるなど遊び心も満載だ。
作曲とプロデュースはRHYME SOでユニットを組んでいる大沢伸一と共に手掛けている。
今までのRHYMEのイメージとは少し違うロックサウンドが用いられているが、歪んだ808サウンドも使われているのでHIPHOPヘッズも違和感なく聞けるだろう。
多彩な顔を持つRHYME
RHYMEは、オーストラリア・シドニー出身のアーティスト/モデル/DJ/プロデューサー/ソングライターだ。詩人としても活躍している。
ロックミュージシャンであるリチャード・ララを父に持ち、幼少から音楽に親しんでいたそうだ。18歳までフィギュアスケーターを目指し、音楽から離れていたが2013年からキャリアをスタート。
公式サイトやInstagramは、彼女のアートワークの数々が楽しめる。
RHYMEだけのジャンルを作ることが目標だと語っているように、その音楽性は唯一無二だ。
Internet GirlはSound cloudなどの音楽サイトでも注目を集めた。
また、その端正なルックスを生かしてモデルとしても活躍している。
大沢伸一とのユニットRHYME SOでも活躍
RHYMEは、大沢伸一とのユニット「RHYME SO」としても音源をリリースしている。
2019年には、HIPHOPヘッズにもお馴染みの88risingから「Just Used Music Again」をリリース。
ジャケットやMVなどのアートワークは空山基が手掛けており、フューチャリスティックでフェティッシュな空山ワールドが炸裂している。
今年3月に発表された「Fashion Blogger」では、SNSやスマホに依存するインフルエンサーをシニカルかつユーモラスに描いている。
MVではRHYMEがフィギュアスケートをしている姿を楽しめるだけでなく、ルポールのドラァグレースでもお馴染みのMILKや日本やアルメニアのスケーターも出演しており華麗でゴージャスな仕上がりだ。
9月には「LONDON FASHION FILM FESTIVAL」にて、Best Music AwardとBest Actress/ Model Awardの2部門を獲得。
6月にはコロナ後の世界で大切な考えを込めた「GETTING BETTER」と「FAIRYTAIL-ing」を発表。
GETTING BETTERは、「We all gonna come out of this better(私たちはこれからより良くなっていく)」というメッセージをダンスミュージックに乗せている。
FAIRYTAIL-ingでは相互理解や助け合いを大切にすべきだというリリックを童謡のようなピアノの旋律に乗せて優しく、
OoooohOooooh there is a sun
Oooooh there is a son
Oooooh there is a daughter
And Oooooh there is them all
と、考えを変えていくことで次の世代に明るい未来を繋ぐことが出来ると歌っている。
今回ご紹介した楽曲はどれも「#meburn」と共通するテーマが掲げられており、RHYMEのコアな考えが一貫していることが伺える。
bpm plus asiaはこれからも豪華アーティストが参加予定
RHYMEはアーティストやファッションアイコンとしての飛躍が期待されており、#meburnもMVがあるのかどうかは定かではないがきっと彼女らしいアートパフォーマンスが見られるだろう。
bpm plus asiaではアジアの多様な音楽カルチャーを世界に届けていくので、今後の動向からも目が離せない。