ZORNリリースの「家庭の事情」徹底考察!

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ZORNが5月9日にリリースした新曲「家庭の事情」

今回の楽曲は、ZORNの新アルバム「新小岩」の全曲を手掛けたBACHLOGICがサウンドプロデュースを担当した。アコースティクギターの音色とZORNのリリックが絶妙にマッチした楽曲だ。

今作では、ZORNの過去の家庭の事情から現在までの心境の変化をストレートに歌い上げている。

配信シングルのジャケットのアートワークはKenji.87が手掛け、タイポグラフィはOkugawaがが担当した。

Youtubeでは、映像作家山田健人がディレクターを務めたMVが5月8日に公開され、急上昇ランキングにランクインするなど、ヘッズの注目を集めた。

9月12日には、神奈川の横浜アリーナでワンマンライブ「無題」を開催するZORN。

今回は、そんなZORNの話題作「過程の事情」の新MVをヒントにして、ZORNというラッパーについてほんの少しでも触れていければと思う。

母への感謝の気持ちを込めたZORNの賛歌

今回のMVは、全体的に落ち着いた構成になっていることもあり、リリックが心に入ってくる。このMVからはZORNが感謝を伝えたいことが伝わってくる。

MVの最初のシーンはアコースティクギターの流れるイントロを神妙な面持ちで聴くZORN。

ZORNが歌い始めるまでのその絶妙な間には、「過去を語る」ことの重みと覚悟を感じられる。

コンビニ弁当がお袋の味 いつも着てる洋服も同じ

幼稚園のカバンから注射器 家の中が18禁

はじめのパートからは当時の家庭環境がかなり壮絶な環境だったことが感じ取れる。

周りの友達の当たり前が自分にとって当たり前ではない。

周りの友達の当たり前に憧れた当時の自分の心情をストレートに表現している。

<hook>

うるせー黙れ ほっといてくれよクソババア 花の一つも渡せない息子だった でも今なら そう いや今さら そう 曲を贈ろう ろくでもないクズの賛歌

「クソババア」という表現を使って、過去の自分を振り返っている。

母親へ感謝を伝えたいという思いが感じられる。

あんたなんか産まなきゃよかった こんな家生まれなきゃよかった

聞くだけで心が痛くなるような言葉が飛び交ってしまうほどの壮絶な家庭環境。

この辛さは経験した人にしかわからない。

安らぎは爆音の重低音

毎夜犯罪 逮捕三回 転がる錠剤と愛の残骸

留置所 鑑別 少年院 家庭裁判所も常連に

あまりの家庭状況に耐えきれずに、ZORNは自分の存在意義を求め外に出ることが多くなったのだろうか。

これがこの子を導くと 弁護士が持ってきたリリック帳

鉄格子の中で白湯にパン 親子の間のアクリル板 こんな曲は名誉毀損?

死ぬほど憎んだ家庭の事情

ZORNのリリックは、最小限の単語量で構成されているが、聞くだけでその当時の情景が予想できてしまう。

昔から自分が経験してきた過去を言語化する能力に長けていたのかもしれない。

恨んじゃない ありがとうが言いてー 危ねー あやうくまともな人生

これがラップなんだ わりーな バカ息子見に来い 横浜アリーナ

ろくな思い出じゃねーのによ 感謝しかない家庭の事情

最後のパートでは親に対する現在の心境をありのままに歌い上げている。

横浜アリーナで行われるワンマンライブで自分の成長した姿を見てほしいという切実な気持ちが伝わってくる。

「過去にあった悲惨な出来事がなければ今のラッパーの自分は存在していない」

そう心から感じているZORNだからこそ書くことができたリリックだろう。

要所要所に韻を散りばめるZORNのテクニック

これだけ完成度の高いリリックの中に細かく韻を散りばめるというテクニックを持つラッパーは現在のHIPHOPシーンでも数少ない。

ZORNはそのうちの代表的な存在である。

ここでは、そんなZORNのリリックに隠された韻についても触れていく。

AKLO / McLaren (Remix) feat.ZORN & T-Pablow

2016年にリリースされたAKLOの3rdアルバム「Outside the Frame」の購入者特典として制作された「AKLO / McLaren (Remix) feat.ZORN & T-Pablow」

成功かgameoverよりも平凡な人生 面倒は遠慮さ

善良な人間 戦闘態勢より銭湯入りてえし謙虚な姿勢 でもverseの鮮度は新鮮

踏みすぎですよ。と思わず突っ込みたくなるくらい踏みまくるZORN。

「成功か」「gameover」「平凡な」「面倒は」「遠慮さ」

「善良な」「 戦闘」「銭湯入」「謙虚な」「鮮度」

こんな短いリリックの中でこんなに多く「eioua」でこれだけ踏むか。その上でリリックの意味を通っているから本当に恐ろしいスキル。

AKLO+NORIKIYO / 百千万(Remix) feat. 般若 & ZORN

2019年8月にYouTubeに公開された「百千万(Remix)」

今考えても豪華すぎるこのメンバーの中でもZORNの韻が光る。

百千万 覚せい剤よりブチあげる まるでマツケンサンバ

いつかラスベガスでBirthday Bash でもいくら稼いだってカップ麺買う

バース蹴りゃ燃えてるカンフー映画 熱さで壊れるサーキュレーター

その街からなくなるアクエリアス ライブに来た学生は学級閉鎖

国語得意 苦手な算数計算 でも1.2 Check It Outなら単純明快

「百千万」 「覚醒剤」 「マツケンサンバ」 「ラスベガス」 「birthday Bash」 「稼いだ」 「カップ麺買う」 「バース蹴りゃ」 「カンフー映画」 「サーキュレーター」 「アクエリアス」  「学級閉鎖」 「算数計算」  「1.2 Check It Out」 「単純明快」

本当に百千万個でも韻を踏めそうな勢いで踏み続けるZORN。

ZORN、まじ半端ないって。

韻を踏みながらも、質素なスタイルを崩さないZORNが好きな人は大勢いるはずだ。

横浜アリーナ「無題」 チケットの先行予約をお忘れなく

「家庭の事情」のリリック内でも語っていたように、9月には神奈川、横浜アリーナでワンマンライブが開催される予定だ。

ZORNのオフィシャルサイトでは5月9日12:00からチケットの先行予約を受け付けている。

チケットにはTシャツ付きチケット・CAP付きチケット・パーカー付きチケット

などの限定品もあるので、HIPHOPヘッズの方にはぜひゲットしてもらいたい。

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