戦極16章 SAM vs スナフキン【リリック書き起こし】

2017年5月に大阪で行われた戦極MCBATTLE第16章Dope Side Westのベスト8" SAM vs スナフキン"の1戦。

Lick-G、裂固、aoringoが病欠のためリザーバーMCとしてスナフキン、SAM、NillNicoが参戦。
リザーバー枠にも関わらずSAM、スナフキンがベスト8まで上りつめる大活躍を魅せた。

バトル前の先攻後攻を決めるときも見ものでしたね。
スナフキン「(先攻後攻)選ばせてやるよ」とSAMに言い放つのですが、SAMも男らしく「先攻で」と即答。

試合前から場を盛り上げた実力派の2人。

「いや…あの場だったらSAMも先攻選ぶしかなくね？」とかひねくれた考えを持つ私ではございますがリリックなど書き起こしてみようと思います。

SAM vs スナフキン【リリック書き起こし】

BEAT[hokuto：10000 POUND(feat. テークエム, HANG & CHICO)]

[SAM]
相手誰でも遠慮すらねぇ
ほら声あげろ戦極だぜ
後攻選ぶわけねえよ
NAIKAさんの背中見てここまで来たぜ
これがHIPHOP マイクロフォンが秘密道具
ライム固め補強道具　まで染み渡ってく五臓六腑

[スナフキン]
ねぇよマジ意味ねぇよ
お前のラップじゃまず眠てぇよ
言葉で抵抗　打ち込む稽古
俺ならイケイケだ　鼻からYayo Yayo
秘密道具 twenty fourで回す　ミニストップぐらいな感覚
事実DOPE じゃねえFakeならマジいらねぇよ

[SAM]
Yo ミニストップ　ローカル　学んできたぜ
規律教訓　眠てぇの　ならまあ寝る子は育つ
悪いが　チャンピオンベルトはもらう
またもウィードのリーフを繋がれたB-boy
みっともないぞ
ガンジャ　顔射　おれは女じゃねぇ
ステージに生死賭けて　ここまで来てるぜ

[スナフキン]
相手はここって最初に言ったの聞いてねぇだろお前
飛ばすテーマを　中指の先につけるペンダゴン
SAM　俺に吐けよ　なんで向こう向いてんの？
だから言葉で稽古　くそな相手寝れねぇよ　ほんと

[SAM]
OK じゃあ前を向いて　牙を剥いて　この場一皮むけていくぜ
枯れない花はドライフラワー　15の夜さ　尾崎豊　でも
俺は盗んだバイクじゃねぇ　俺は掴んだマイクで走りだす
15の夜にくらうHIPHOP 8のケツで決めるブザービート

[スナフキン]
花は枯れる前に刈り取る　雌しべ　これがスタイルだ　けじめ
何が盗んだバイク　盗んだスタイルで　普通じゃないっすよ
本当に苦痛で参る　俺のスタイルを伝えてぇんだよ
心　心シンクロにして　真のプロ意識　俺の背中　キングの錦
飾りにきただけ

両者、固いライムに定評のあるMCであり、試合展開もガッツリ押韻対決となった。

SAMのファーストバースは「声あげろ」「後攻選ぶわけねえよ」とオーディエンスを盛り上げつつ男らしくスピットし、SAMらしく徹底的に押韻する。

スナフキンも「ねぇよ　まじ意味ねぇよ　お前のラップじゃまず眠てぇよ　言葉で抵抗　打ち込む稽古　俺ならイケイケだ　鼻からYayo Yayo」とケツを伸ばすフローと3・4文字のライムに耳が気持ちいい。
※Yayo=スラングで"コカ○ン"の意味。

決め手はSAMの2バース目「眠てぇの　ならまあ寝る子は育つ　悪いが　チャンピオンベルトはもらう」のパンチライン。
そして、ウィード→ガンジャ→顔射→生死賭けて(精子かけて)の流れが秀逸。

さらに3バース目もSAMのラインの完成度が半端じゃない。
「OK じゃあ前を向いて　牙を向いて　この場一皮むけていくぜ　枯れない花はドライフラワー　15の夜さ　尾崎豊　でも俺は盗んだバイクじゃねぇ　俺は掴んだマイクで走りだす」

この押韻対決を制したのはSAM。
アンサー力には欠けますが、オーディエンスの耳に残るキャッチーなライムが決め手となった勝負でした。