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1stアルバム「HAPPY VERSE DAY」のリリース記念!P-NOM特別インタビュー

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京都を拠点にライブやバトルなど多岐に渡って活躍するP-NOMが、10月18日に1stアルバム「HAPPY VERSE DAY」をリリースした。本作は全曲BoNTCH SWiNGAがプロデュースしており、多彩なトラックとP-NOMの率直なリリックが楽しめる。

今回、アルバムの発売を記念し特別にメールインタビューを行ったのでアルバム紹介と合わせてご覧いただきたい。

誕生日にリリースされた特別なアルバム「HAPPY VERSE DAY」

P-NOMの初めてのアルバム「HAPPY VERSE DAY」は、そのタイトルからも分かるようにP-NOMの誕生日である10月18日にリリースされた。

HAPPY VERSE DAY

1.HBD
2.Go ahead
3.ING
4.P Name Is
5.Desire (feat.MC frog)
6.skit
7.2020 (feat.MC 玄武)
8.traveling
9.andante

各種配信はこちらから

「HBD」では、バースデーソングに乗せて仲間たちからお祝いされる所から始まって「なんだかほっこりした雰囲気のアルバムなのかな」という予想は2曲目の「Go Ahead」で早くも覆される。

サンプリングしたサウンドとスクラッチ音、オーセンティックなHIPHOPトラックにP-NOMの鋭く芯のあるライムが乗る。

Yes No以外の答えを今確立

狭い視野に小さな器持ち生まれてきた訳じゃない/

命 生活 金 全て削った言葉軽かねぇ/

残らない言葉ならば全く持って意味がない/

彼女の言葉や姿勢からは大仰なボースティングなどは用いずにありのままであること、自分自身のままで正面から勝負している人の強さが感じられた。

5曲目の「Desire」では同じくバトルでも活躍しているMC frogを、7曲目の「2020」では滋賀のMC玄武をそれぞれ客演に迎え世間の表層的な価値観に中指を立てたり、その中で葛藤する姿をさらけ出している。

プロデュースを務めたBoNTCH SWiNGAは、男性MCが大半を占める業界でP-NOMがHIPHOPやバトルに真摯に向き合う姿に心を動かされたそうだ。今作について「(P-NOMと同じように)強く生きようとしている女性にも共感してもらえたら」と語っている。

アルバム発売記念のメールインタビュー

今回「HAPPY VERSE DAY」発売を記念して行ったメールインタビューで、曲に込められた気持ちや今作を作成した経緯について詳細に伝えてくれた。

プロデュースの経緯

-プロデュースはP-NOMさんの直談判から実現したと伺いました。なぜ今回BoNTCH SWiNGAさんに依頼されたのでしょうか?

P-NOM 2018年の滋賀県UMB予選で初めて会話した後からBoNTCH SWiNGAさんの携わっている作品やbeatをより多くチェックするようになりました。beatを聴いた時に共感出来る部分が多いのではないか直感したのが始まりです。

元々、こだわりや偏見に縛られずに様々な事に挑戦している方というイメージを持っていて、ドラムの打ち込み方や表現方法に偏りがない部分に対しても好感を持ち尊敬していました。

そのような方をずっと探し求めていたので、是非お会いして依頼したい!と思っていたのですがちょうどBoNTCH SWiNGAさんが拠点を京都から東京へ移されお会いするチャンスがなかったんです。

2019年のUMB滋賀予選に出ることを聞き、「自分もバトルに出て見てもらおう」と思い、即エントリーしました。人生で初めて勝ち負けよりも大切な事、自分の事を見てほしい!という思いを込めてバトルに挑みました。
結果はベスト16で敗退でしたが、なんとBoNTCH SWiNGAさんから声をかけて頂いて1年ぶりに言葉を交わし私の思いを伝えました。
連絡を取るようになり2019年10月18日、私の誕生日にビートを送って頂き制作が実現しました。

最高のプレゼントだったなと、今でも思い出に残る一日となっています。
また、偶然ですが私が声をかけたUMB滋賀予選の当日はBoNTCH SWiNGAさんの誕生日でした。こういった出来事がアルバム名にも由来しています。

-P-NOMさんのステージネームの由来と、ラップを始めるきっかけについて教えてください。

P-NOM P-NOMという名前は学生時代の友人があだ名として呼び始めた事がきっかけでした。

自分も気に入ったのでP-NOMという表記は自分で考えました。

名付け親に聞いてみたところ「あんまりよく覚えていないけど、Pっていうのが呼びやすいからつけてみたら案外、様になってそのまま呼んでいた」という事です(笑)

地元の仲良くしてた先輩がスケートボードとDJを遊びでやっていて、一緒に遊んでいるうちに自分も何かやりたいなと思ってました。数年後、地元を離れて京都へ移ったのですが家のすぐ近くでサイファーというものをやっている事を知り、たった一人で輪っかの中に突撃したのがMCとしてのP-NOMの始まりです。

HAPPY VERSE DAY収録曲について

-サウンド面ではジャズの印象を強く感じました。ジャズクラブなどでもライブをされていると伺いましたが、ラストの曲タイトル(andante)も音楽用語でしたがラップを始める以前は主にそれらの音楽に親しまれてきたのでしょうか?

P-NOM 「andante」は音楽やラップの曲を女性に喩え、自分の意見や思いを盛り込んで歌った1曲です。

-MC Frogさんを客演に迎えた「Desire」では、同じくバトルシーンでも活躍しているお2人が世の中に中指を立てるようなスタイルがかっこよかったです。元々交友はあったのでしょうか?

P-NOM ありがとうございます。普段内に秘めてる思いを前面に出して楽曲を作ってみました。

元々私がMC frogの事を一方的にチェックしていて、声をかけたいなと思ってる時に心斎橋の道端でMC frogを見かけて「CD買わせて下さい!」と言ったのが初めての会話で(笑)

ただその時は私もMCとして目立った活動をしていなかったので全然覚えてもらえなくて、その後、イベントやライブで顔を合わせる内に繋がっていきました!

-mc玄武さんを迎えた2020では目線が少し変わって内省的なリリックだと感じました。近年の日本語ラップ界では女性ラッパーの活躍が目覚ましい一方で、いまだにホモソーシャル的な文化も根強く残っていると感じます。

それはリスナーも同様で、女性だというだけで個人のスタンスやスタイルではなく、性別でひとくくりにして正当に評価しない層も残念ながら一定数います。2020ではそのような流れに反抗している印象を受けました。

P-NOMさんはニュートラルなスタイルのラッパーですが、これまで性別が原因で不利だと感じたことはありましたか?もしあった場合、現在はそれは改善されつつあると感じますか?

P-NOM 2020の楽曲ではガッツリと性別やそれに伴う差別について歌詞を書いたというわけではありませんが、イメージ、偏見、口コミ、根拠の無い噂に左右され、踊らされている場面に対して唄った部分があります。

ラッパーやヒップホップシーンでもそうですが、普通に生活する上でも近頃は自分の判断力を失っている人が多くいると感じたからです。ヒップホップ界隈だけではなく、たくさんの方に耳を傾けてほしい一曲です。

もちろん今まで生きてきて性別が不利だと思った事は何度かありました。

ですがそれはラップや音楽に触れるずっと前の話で、ラップを始めた時にはすでに色々な事を経験していたり改善された部分も多く、不利に感じたり、嫌だなという事はありませんでした。

その経験があったからこそ今でも性別の事を考えずに、ラッパーとして活動出来ているんだと思います。過去の経験に感謝しています。

あと私にはあまり性別といった概念がありません!自分に対しても、相手に対しても性別の前に「ひとりの人間」として関わっています。

ただ、やはり周りの女性を見ていると男性が多くてイベント等に参加できなかったり、活動ができなかったりする機会も多いのではないかと思います。そんな時には第三者目線で不利だなと思う事はありました。

ラップをしてみたいけど男性しかいなくて出来ないと思っている女性がいれば手助けが出来たらと思ってます。

アルバムジャケットやMVについて

-満月と狼に紅梅が添えられたアルバムジャケットも特徴的でした。裏ジャケットでは三日月になっていましたが、月の満ち欠けとアルバムの曲順も影響していたりしますか?

P-NOM 月の満ち欠けとアルバムの曲順は関係していませんが、アルバムタイトルが"HAPPY VERSE DAY"なので自分の生まれた時に側にあったものを表現したくて、幼少期に飼っていたシベリアンハスキーの絵と、初めてラップをした場所である京都市の梅小路公園にちなんで梅の花を添えました。

余談ですが私の飼っていたシベリアンハスキーはよく間違えられるほど狼に似ていたので、すごくリアリティのあるイラストに仕上がったなと思います。
自分も一人で行動するため「一匹狼スタイル」とよく言われるのもありまして、狼だったりシベリアンハスキーだったり見た方のイメージで捉えてもらえたら面白いなと思ってます!

また、今回のジャケットは70m(naomi)が手掛けています。私からの少ない依頼に対してバッチリなイメージのジャケットを作ってもらってます。

今後も2人でまた何か作っていこうと計画を立てているところなので、ジャケットもチェックしてもらいたいです。

 

-公開された「ING」のMVについて、全編見どころだとは思いますが特にリスナーに見て欲しい部分などありましたら教えてください。

P-NOM 「I N G」という曲のイメージを表現してみました。

注目して頂きたい部分はたくさんありますが、私が毎週参加している「京都駅サイファー」が開催場所へ向かうところから始まり、バースキックと同時に到着してます。

この場所で撮らないかと撮影者のpayさんが提案して下さいました。

ING / P-NOM & BoNTCH SWiNGA

 

ING / P-NOM & BoNTCH SWiNGA

京都駅サイファーについてはもうかれこれ3.4年間は毎週行ってるんで近しい方には「P-NOMといえばいつもここにいるよな」と感じてもらえたら面白いですし、私を全く知らない人にも「ここが京都駅サイファーやってる場所なんだ」と知って貰いたかったので撮影地に選びました。

他にも京都市内の色々な場所が映っているので映像にも目を向けてもらえたら嬉しいです。

衣装は曲のイメージに合ったものを自分で探したんです。

「I N G」の曲のイメージカラーは何かなと思った時、直感に従い赤と黒に決めました。

町中探し回って見つけた衣装です!偶然に5年間愛用している時計も黒字に赤色のデザインが入ったものなので着用しています。

こちらも併せて注目してもらえたら映像にした甲斐があります!

-今後のライブやイベントの予定はありますか?

P-NOM 25日に大阪 long a longでリリース記念のライブをしたのですが、来月は以下のイベントに出演します。

11月7日 PUNCH LINE vol.24@大阪 garden bar

22:00〜リリースライブ

 

11月29日 SEEK A SENSE-2020-@京都 KYOTO METRO

16:00〜ゲストライブ&リリースライブ

-ありがとうございました!

イベントに備えてアルバムを聞きこもう

「HAPPY VERSE DAY」の楽曲やインタビューから、P-NOMの実直な人柄が伝わったことだろう。このアルバムでもそうだが、多様なサウンドを乗りこなしサイファーやバトルでスキルを磨き続けるP-NOMは今後大きく飛躍していくはずだ。

配信やサブスクでも効くことができるが、CD盤には70m(naomi)氏の他のイラストも見られる。

京都や大阪に住んでいる人は、インタビュー内でも触れたイベントも安全に配慮しながらぜひ参加してほしい。

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