夏の魔物は毎年関東と関西で開催されている大規模音楽フェスだ。2020年はKOHHとZORNというHIPHOPのビッグネームがヘッドライナーを務める。新型コロナウイルスの影響もあり一時は開催自体が危ぶまれたが、会場変更や座席指定など対策をとりつつ開催する予定だ。今回は、夏の魔物の概要や注目アーティストについて迫っていこう。
夏の魔物2020は横浜アリーナで開催!(※中止→10/24・25幕張メッセにて!)
夏の魔物2020は当初8月30日にエスフォルタアリーナ八王子で開催予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け会場を変更。ソーシャルディスタンスを確保するため、日程はそのままに横浜アリーナで開催することになった。
それに伴い、チケットも全席指定のオンラインチケットのみとなった。すでにチケットを購入していた場合は、払い戻しも可能だ。
【お詫びとお知らせ】
8/30(日) 横浜アリーナ
夏の魔物2020は中止となりました。
チケット払い戻しの詳細は公式サイトにてご確認ください。https://t.co/6qY9HsvYWB#夏の魔物2020— MAMONOISM (@natsunomamono) August 18, 2020
運営の尽力にも関わらず当初開催の日程では中途となったが・・・
【9/1追記】10/24・25(土日)夏の魔物SPECIAL MAMONOIZM開催決定!
8/30開催は中止となったが、日程・運営方法を変更し再度10/19~23はYouTubeチャンネルにて無料配信ライブ、10/24・25は幕張メッセを会場に開催だ。
まずは「夏の魔物2020」を中止せざるを得なくなったことをあらためてお詫び申し上げます。
時勢にそったフェスのあり方を模索、提示したいという思いから、チームで協議の結果、10月19日から25日までの1週間、「夏の魔物SPECIAL」を開催することを決断しました。
まず10月19日から23日まで「夏の魔物」公式YouTubeチャンネルにて5DAYSのオンラインライブを無料配信します。
出演者の皆さんには無観客でライブパフォーマンスをやっていただき、その模様を5日間連続で配信します。
10月24日、25日には、国の定めたガイドラインに添った座席数、新型コロナウイルス感染症対策を万全に講じた会場運営を準備して、2DAYSの新シリーズ「MAMONOISM」を幕張メッセ イベントホールで開催します。
幕張メッセご来場の皆様にはご面倒をおかけしますが、注意事項、ガイドラインを守っていただくようお願いいたします。
LINEUPも一部変更となっている。詳しくは公式ホームページをチェックだ。
NITRO MICROPHONE UNDERGROUND追加!5lack・SEEDAも無料配信LIVEに登場だ!
10/24(土)10/25(日)幕張メッセ
新シリーズ「MAMONOISM」
第3弾発表&イープラス一般発売開始!https://t.co/6dQTdYD8Dm
※ガイドラインを必ずご確認の上、参加をお願いします
※本公演の生配信はございません
※今回セットの都合上、バンドスタイルの出演は現時点では予定しておりません#MAMONOISM pic.twitter.com/uKMBUcAlWy— 夏の魔物 (@natsunomamono) October 11, 2020
公式ホームページ:http://natsunomamono.com/
公式YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCMCBxstJAZanlFMIpPHysyA
グッズ販売はオンラインのみ
従来と違うのは会場とチケット販売だけではない。グッズ販売も現地で混雑が発生するのを防ぐため、オンライン販売現地受け渡しのみとなる。
グッズデザインは江口寿史×Ghetto Hollywood×榛葉大介、DEVILOCKで、フーディー・Tシャツ/ロンT/スマホケース/トートバッグというラインナップ。
性別関係なく楽しめるデザインとなっている。
夏の魔物2020注目アーティスト
夏の魔物は元々ロックフェスだったが、近年HIPHOPアーティストも多数出演している。
2020年関東公演の注目アーティストを何組かご紹介しよう。
引退を発表したKOHH
以前このブログでも取り上げたが、ラストアルバムworstを発表し引退を表明しているKOHHはメインで出演する。
I Think I'm Fallingは、ラストアルバムworstにも収録されている。MVでは水原佑果をフィーチャーしたことも話題になったサマーチューンだ。
今年はネガティブなニュースが多く長梅雨で季節感が分かりにくくなっているが、この曲で夏気分を高めていってもいいだろう。
トラップを乗りこなし日本語ラップ界に颯爽と現れたKOHHは、彼だけのアートを確立することに成功した。
もちろん集大成としてworstの他の曲や、過去の楽曲のパフォーマンスも期待される。
独立後、よりキレが増すZORN(※日程変更後は不参加)
ZORNはこれまで所属していた昭和レコードから独立したが、勢いは増しDARKNESS時代を彷彿とさせる攻めの楽曲を連発している。
ZORNと言えば、家族や生い立ちといった自身の生きざまを硬い韻で表現するラッパーだ。
近年は韻を踏みすぎないスタイルも増えつつあるが、8文字9文字でもガンガン踏んでいく彼のスタイルはもはや職人の趣すらある。
ミニマムな言葉数で飾り立てないフレーズを用いるKOHHとはまた違う魅力を持つ。
余談だが、KOHHの本名は千葉 雄喜でZORNの本名は杉山 雄基である。一見相反する2人の「ゆうき」がシーンの代表としてフェスのメインを張ることになる。
フェス常連の鎮座DOPENESS
最近はAwichの「洗脳」への客演でも話題になった鎮座DOPENESSだが、5月には夏の魔物のYoutube公式アカウントからライプ映像を配信したことも記憶に新しい。
この動画では、いつもの鎮座節の他にもコロナ禍のリアルな感情の吐露や、ヒップホップの成り立ちをライムするなど初めて見る人でも楽しめる内容だ。
梅田サイファー(※日程変更後は不参加)
梅田サイファーはその名の通り、大阪・梅田駅周辺でサイファーに参加していたラッパーで構成されているグループだ。
サイファーという名前の通り、固定メンバーやリーダーはおらずあくまでも仲間内で楽曲を作るというスタイルで、曲によってメンバーは変動する。
最近ではテークエムがBACHLOGICに見いだされ、アルバムを発表したことも記憶に新しいだろう。
Creepy nutsのR-指定が参加していることでも有名だが、ふぁんく・KBD・KOPERU・pekoなど他のメンバーもそれぞれの強い個性を持つ。
大阪といえば、これまでヒップホップやレゲエでもややマチズモ強めなアーティストが目立つが、梅田サイファーならではのドラッグや不良性に頼らないスキルフルなライムにも注目したい。
Moment Joon
Moment Joonは大阪・池田を拠点にしている「移民系ラッパー」だ。
2020年に入り、アルバム「Passport&Garcon」を発表したがその後フィジカル盤を希望者に無料配布したことでも話題となった。
日本で暮らしていく上で疑問に感じた部分を率直(時には非常にシニカル)に表現したリリックは、「過激だ。」「社会派だ。」と議論の対象になることもしばしば。
しかし、それはある種狙い通りだとも言えるかもしれない。彼は「差別ではなく喧嘩をできるようにしたい」と語っているのだ。
Moment Joonの鋭い言葉は自らの中にある固定概念や偏見に気づかせてくれる。が、同時にエンパワメントを1人の人間に背負わせすぎていることへの疑問も浮かびあがる。
夏の魔物公式プレイリストで予習しておこう!
夏の魔物2020は今回ご紹介した以外にも、素晴らしいアーティストが多数出演する。
Spotifyでは夏の魔物2020の公式プレイリストがあり、参加アーティストのビッグチューンの数々が楽しめる。
このプレイリストは当日までに気分を上げるのに最適だが、コロナウイルスの感染拡大により今後も内容が変化する可能性がある。
公式Twitterなどでこまめな情報収集を行おう。
【TBSラジオ主催 #夏の魔物2020 オフィシャルグッズ販売について】
オンラインストアにて数量限定受注・会場引き換えとなる予約販売のみでの販売となります。(開催後発送可能商品も有)江口寿史×Ghetto Hollywood×榛葉大介、DEVILOCKコラボ発表
※敬称略https://t.co/h4i1fsVgbW pic.twitter.com/bBS1x9jNlc— 夏の魔物 (@natsunomamono) July 28, 2020