日本語と英語を巧みに操るバイリンガルラッパーKojoe

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ラッパーKojoe(コージョー)といえば、アジア人で初めてニューヨークの名門HIP-HOPレーベルRAWKUSに所属したことで有名なラッパーだ。現在は日本で活動を続けており、個人名義で楽曲活動をしつつ、さまざまなアーティストの楽曲にも出演している。トラックメイカーとしても活躍しており、完成度の高い楽曲は多くのラッパーから高い評価を受けている。

今回は、Kojoeについて紹介していきたい。

Kojoeのプロフィール

MCネームKojoe(コージョー)
MCネームの由来本名の「浩一郎」より。アメリカでKojoeというニックネームで呼ばれるようになったことがきっかけ。
出身地新潟県十日町市
生年月日1979年
影響を受けたアーティストNas、Musiq SoulChildなど

Kojoeがラッパーになったきっかけ

KojoeがラッパーになったのはNYでの生活が影響している。

Kojoeは新潟県十日町市に生まれ何度も転校して群馬に移り住んでいた。16歳でスキーをやるためにアメリカに留学することになるが、姉がニューヨークのクイーンズ地区に住んでいたため学校が始める前に渡米する。

アメリカでは姉の彼氏にクラブへ連れてってもらいHIP-HOPに触れることに。Kojoe自身もクラブが好きになり、HIP-HOPにハマる。音楽をやりたい気持ちが次第に高まり、スキーを辞め学校の休みはクラブ通いをするようになる。17歳の頃には歌詞を書いたり、イベントなどに参加しラッパーとしての活動を少しずつ始めるようになった。

98年に日本に戻るが、日本ではちょうどHIP-HOPが大衆に広まりつつあった。Kojoeは日本でもHIP-HOPを聴いたことでより音楽をやりたいと感じ、地元のラッパーに出会い本格的にラッパーへの道に進むことになる。

ラッパーKojoeとしての経歴

1999年から2009年にかけてニューヨークで活動していた。2007年にアメリカのアンダーグラウンドで有名なHIP-HOPレーベル”RAWKUS RECORDS”と契約する。「RAWKUS 50」という企画で選ばれたことがきっかけだ。「RAWKUS 50」はRAWKUS RECORDSが選んだ新人アーティスト50組のアルバム楽曲をデジタル配信でリリースするプロジェクト。Kojoeはアジア人で唯一選出された。

「RAWKUS 50」でアルバム「RAWNIN」をリリース。しかしながら、RAWKUS RECORDSが廃止されてしまう。

2010年に日本に帰国し、国内で活動する。同年9月にミックステープ「Mixed Identities 1.0」を無料配信。2011年3月から7月の4か月間に「KOJOE TUESDAYS」として楽曲を毎週無料配信する。同年アメリカの有名ラッパーRaekwonとKuruptと共演し、実力も知名度もあるMCの中から1stシングルを勝ち取り話題になった。

2012年4月には1stアルバム「Mixed Identities 2.0」をリリース。歌手、トラックメイカーの実力を見せつけ、同業者からも高い評価を受けた。

2013年3月にアルバム「51st State」をリリース。2014年にはDJ兼音楽プロデューサーであるOLIVE OILとのジョイントアルバムをリリースした。5lackとも交流を持ち、コラボ楽曲を配信した。

2017年にアルバム「here」、2018年に「2nd Childhood」をリリース。OLIVE OILや5lackはもちろんのこと、ISSUGIやBES、Awichなど豪華なメンバーが参加した。

2020年9月にKojoe、B.D.、ELIONE、\ellow Bucks4人の楽曲「T.K.N.Y.」をYouTubeにて配信。ニューヨークで活躍している音楽プロデューサーStatik Selektahがプロデュースしている。

Kojoeの魅力

Kojoeの魅力はなんといっても英語と日本語をミックスさせたリリックと日本人離れしたトラックである。Kojoe独自のラップスタイルは2010年前半のHIP-HOPシーンで唯一無二の存在となり、現在でもKojoeのようなラッパーは少ないだろう。

英語と日本語をミックスさせたリリック

Kojoeは英語と日本語を巧みに操る曲が多い。RAWKUSでも日本語のリリックを含む楽曲ありきで契約していたため、Kojoeの楽曲は英語だけでなく、日本語も大切にしていることがわかる。リリックの内容はニューヨークのストリートでの経験や葛藤、メッセージ性のある楽曲が多い。

日本人離れしたトラック

Kojoeが制作した楽曲は完成度の高いブラックミュージックはニューヨークのアンダーグラウンドを彷彿させる楽曲が多い。Kojoe自身ブラックミュージックを言葉だけじゃ伝えきれない部分までも伝えられる音楽だと考えており、リリックだけでなく、トラックを聴いて自分の思いを歌にしているように感じる。

Kojoeのおすすめ曲

Lost Samurai feat. 道

BoSS RuN DeM Feat. AKANE, Awich

HH - He Has -

Feelin29 Feat.KOJOE (5lackの楽曲)

"CHILLAXATION" ft. 5LACK(KOJOE x OLIVE OIL)

Kojoeの進化は止まらない

Kojoeはラッパー、トラックメイカー、プロデューサーとして活動している。これまで培ったものをラップに落とし込んでいきたいと思っており、今後の制作される楽曲には期待しかない。また、トラックメイカーとしてもいかに楽曲提供するラッパーのいいところを引き出すか真剣に考えている点から、さまざまなアーティストとのコラボにも期待だ。すでにベテランの域に達しているが、まだまだ進化を続けるKojoeに是非チェックしておきたい。

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