フリースタイルダンジョン SAM vs 崇勲「やだやだやだ~!!」

MC battle

フリースタイルダンジョン シーズン4 Rec4-3。

前回に引き続きSAMの挑戦。
1st.ステージは輪入道とのバトル。

輪入道は「お前のこと何も知らねぇ」
SAM「般若さんの首を取りに来た」

と特筆のないバトルに終わった。

>フリースタイルダンジョン SAM vs 輪入道「何も知らん」

プロップスを大きく得ているSAMへ輪入道が2nd.ステージへの切符を渡す展開となり、次の相手は崇勲。
モンスターらしくいないといけないと思っていたところを自分らしく「気楽に」臨む方向へシフト転換し、SAMを迎え撃つ。

 

引き続きSAMの挑戦にフォーカスをあてる。

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崇勲 vs SAM(1st.ラウンド)

先攻は崇勲、後攻SAM。

〔崇勲〕
モンスターレベルじゃなくてごめんね これでもラップ15年目
ここでやだ 負け犬キャラ そんなの絶対やだやだやだ~!
だから勝ちに来た TRFまるでSAM あ~寒っ
EZ DO DANCE 軽く俺が吹っ飛ばす この1バース

 

〔SAM〕
そのSAMって奴 どこのガキでも同じ事言うぜ
どうやら崇勲さんは寒かった このバトルSAM勝った
大丈夫だぜ 俺は余裕綽々上に登る
言いてぇ事は一言じゃ足らねぇ 色物は下がれ

 

負けが続いている崇勲の自分らしさが込められたファーストバース。
駄々こねてる・・・
SAMにTRFのSAMのベタなフリから"寒っ"とベタな親父ギャグ。

しかし、4文字→2文字のがっちり固い脚韻をケツに落とす上手さも含んだ崇勲のキャラとスキルが詰め込まれたバース。

SAMもありきたりなDisにアンサーし、さらに崇勲の土俵で寒い親父ギャグで返す。
SAMらしいライムの連打はまだ溜め込んでいるようだが、同様に3文字の脚韻で返し「色物は下がれ」とパンチ。
崇勲のスタンスに乗っかって返した印象。

 

〔崇勲〕
「色物は下がれ」下がれないんだな~モンスターだもの
負けるのやだ 本当にやだやだやだ~!
SAMが勝った いや崇勲が勝つに決まってんだ
Love me tender 調子悪そうだな
いつもの韻も踏めてねぇじゃん

 

〔SAM〕
このラップ見るなら
この間の世にも奇妙な物語のラップの方がよっぽどマシだぜ
叩き潰す 完膚なきまで ギャグラップは求めてないぜ
どっちがやべぇか覚えて帰れ
栃木レペゼン 調子が悪ぃとは言わせねぇぜ

 

崇勲、like a 相田みつを+「やだやだやだ~!」の天丼で返す。
天丼のくだりはERONE先生いわく「選曲したDJが盛り上がった曲をもう一度持ってくるようでHIPHOPマナーに沿っている」一種のテクニック。

なんか会場は温かいファニーなムードになる。
「いつもの韻も踏めてねぇじゃん」と皆が感じ取っていたことをしっかり刺す。

SAMも徐々にエンジンがかかってきて伝家の宝刀SAMライムが鞘から出てくる。
4小節目から小節と小節のセットで韻を踏む技。

"この間の世にも奇妙な物語のラップの方がよっぽどマシだぜ"は先日放送された"世にも奇妙な物語 2017秋の特別編"の物語のひとつ、中山美穂主演の"フリースタイル母ちゃん"です。
ACE監修のもと、いとうせいこう氏、輪入道、スチャダラのANIらも出演してました。

結果、4:1で崇勲の勝利。
崇勲の"気楽に"という"らしさ"が存分にあらわれる反面、SAMがエンジンがかかりきっていなかった1st.ラウンドでした。

崇勲 vs SAM(2nd.ラウンド)

先攻は崇勲、後攻SAM。

〔崇勲〕
俺のラップがギャグ? いや 全くその逆
俺はお前みたいなスタイルを嘲笑うために
こうやって真剣にギャグかましてるだけ
口から出まかせ おまかせ ラジカセ
フリースタイルしてたぜ
あの頃から吹いてるぜ追い風
今日も崇勲で決まりだぜ

 

〔SAM〕
口から出まかせ 違うぜ
出まかせじゃなく本音出しやがれ
俺も口から出すこのバース 胡散臭さは藤原竜也
まるで藁の盾 ここ行かせねぇ まるで赤止まれ
もう1回だけ言うぜ赤は止まれ 栃木なめたらたたじゃおかねぇ

 

崇勲、確立された自身のバトルスタイルを主張。
そのスタイルでも着実に成長し続けて今ここに立っているのを崇勲らしくスピット。

対するSAMはエンジンがかかってきてバース構成がほぼライム、ネームドロッピングでしっかり決める。
文脈はいわずもがな、オーディエンスの耳に気持ちいいライムがたまらない。

 

〔崇勲〕
栃木なんか1つもなめてないのに何言っちゃってんの?
藤原竜也 何で悪口出て来たの その固有名詞
このステージじゃ無意味
まるでカイジ お前が奈落の底に落ちるの
地下のほうでお前は働いて 小銭でも稼いでろ

 

〔SAM〕
固有名詞 奈落に落ちたとしてほふく前進
で進んでいくぜトルクレンチ
俺はいらない420(フォートゥエンティー)
俺はシラフで掴んでいくチャンス
いらないガンジャとバッツ
ラップ 単なるWack ダンク
天使とダンス 悪魔とFuck

 

レペゼン栃木はSAMの置きの常套句。
その矛盾点をしっかり射止めつつ、藤原竜也→カイジ→奈落の底(地下の強制労働施設)→小銭(ペリカ)で文脈をガチガチに維持しながら構成立てるアンサースキル。

SAMもスタイルを崩さず押韻職人ぶりを存分に発揮。
「固有名詞・ほふく前進・トルクレンチ」の6文字踏み+「チャンス・バッツ・Wack・ダンク・ダンス・Fuck」の譜面でいうならスタッカートのような単語を独立化させるように吐く韻がやはり耳に気持ちいい。
※420・ガンジャ・バッツ=大麻の意味するスラング。

結果、4:1 勝者崇勲。

崇勲のスタイルとバースの構成に落ち度が全くなく、1st.ラウンドからロケットスタートしたままSAMが追いつけなかった展開でした。
SAMもスタイル通り、押韻職人を存分に発揮しましたが崇勲の技+キャラクターの両刀に一歩及びませんでした。

SAMの文脈よりも気持ちいい押韻を落としていくスタイルにFORKがどのように教授していくのかが何気に楽しみだったのですが、2nd.ステージで敗退となりました。

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では、今日はこのへんで!

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