フリースタイルダンジョン 崇勲ワロタ「勝ちてぇもんな 先攻取らずに後攻取るよな」

MC battle

フリースタイルダンジョン シーズン4 Rec2-1。
2代目モンスターが烈固、呂布カルマ、輪入道、FORK、崇勲、ACEと出揃った。

最初のチャレンジャーはサラリーマンラッパーBOZ、続いて1horse。
BOZは6月にフリースタイルダンジョンの挑戦権をかけて行われた「フリースタイルダンジョン チャレンジャーズカップ」で優勝。
チャレンジャーとしての出場権を獲得し、満を持してダンジョンに殴り込み。

2人目のチャレンジャー、1horseはUMB2011横浜予選を制覇した実力者。
2013年に一度ラッパーを引退したが、1年の時を経て自身のペースで活動再開。
2015年EEL MATIC MC BATTLEでは決勝でダンジョンにも参戦した句潤を倒し、優勝。

実力は十分だが、新モンスターの壁は高い。
今回は2人の挑戦にフォーカスをあてる。

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呂布カルマ vs BOZ


最初のチャレンジャーはサラリーマンラッパーBOZ。


冒頭にも書いたようBOZはフリースタイルダンジョン チャレンジャーズカップで優勝し、出場権を獲得した。
BOZを迎え撃つモンスターは呂布カルマ。

実はBOZ、戦極12章、罵倒2016グランドチャンピオンシップと過去に2度、呂布カルマに敗北を喫している。
BOZにとって呂布カルマは因縁であり、天敵である存在。

 

先攻モンスター呂布カルマ、後攻チャレンジャーBOZ。

呂布カルマ「ごめんな お客さん ここまで待たしたのに 対戦相手はこんな雑魚 クソったれ 一発で吹き飛ぶカス いつまでたっても声がかからない 8人の雑魚の中のてっぺん それがお前の一番上 これはお前の引退の花道」と挨拶代わりに被害総数8人にわたる重いパンチライン。

(※フリースタイルダンジョン チャレンジャーズカップはBOZ、ハハノシキュウ、抹 a.k.a ナンブヒトシ、D-96、磯友、まゆちゃむ、NOuTY、Nozuの8人が挑戦権を得るため戦った)

 

BOZ「言葉が重い 言葉が重い バーカ 嘘だよ 分かるか これがサラリーマン 頂上目指すなら間違いないっしょ これが即興 度胸試しなら マジで負ける気がしないわ」ともはや定番となりつつあるノリツッコミ「バーカ嘘だよ!」はご存じの通り、サイプレス上野のAsOneでのパンチラインおよびモンスタービジョンのリリックサンプリング。
多分、結構な人数がこう思っただろう。
「サラリーマンラッパー、スーツ、メガネ、挑発的で強気なライン。ド…あの人に似ているなと。」私も最初は思いました。ええ。

【「バーカ 嘘だよ」の参考動画】

(出典:ブレス式PRESENTs "As ONE" 2015.04.22 DVD発売決定!!!!!!!!!!)

 

呂布カルマ「サラリーマン 調子いいなら サラリーマンだけやっとけ サラリーマン クソつまんねぇからみんなマイク握ってんだよ」とリーマンレペゼンのBOZに真っ当なDisを返す。

BOZにとって「リーマンレペゼン」→相手「俺はマイク一本」のくだりは毎度のことだろう。

 

BOZ「アンタも働いてただろ またバカにすんのか? でも今日はボディタッチができない 減点されないよ 俺が ここで楽しむ音楽と いつでもやってる マイクコンタクト 間違いねぇ アンタ 韻大してない 俺仕事の話は一切してない」と昔呂布カルマも働いていたことを指摘するもマイク一本的な話だったので的外れ。
「音楽と・マイコンタクト/韻 大してない・一切してない」と踏みながら今日は仕事の話をしてないと主張。

 

呂布カルマ「いやもう 散々してたじゃんさっき 後ろで聞いてたよ 別にボディタッチ いくらしてもいいぜ 減点されたって関係ねぇ 10対0 100対0 お前が触ろうが俺は別に ここは掴まねぇ 大丈夫 おら 触ってこいや この野郎」と「仕事の話は一切してない」というBOZへのアンサーを的確に返す。
そして、減点されてもまったく関係ないほどの実力の差があることを公言。

 

BOZ「おいおい 触ったら×コンプラ×みたいな発言って言うのに触ってこいって×コンプラ×かよ 言葉の重みおじさんの着眼点はマジでヤバいな アンタ仕事ができなそう 言葉が重すぎて生徒 逃げそう あ、教職者やってたんだってなアンタから言葉が重すぎて生徒 逃げちゃうよ」
※コンプラ=両方「ホモ」。

罵倒2016のフレーズ今回のフレーズの矛盾点を突き、言葉が重すぎて生徒逃げ出すっていうDisも面白い。
両方結構いいパンチラインだが如何せん、知る人ぞアガるマイナーなとこ突くなぁと。
着眼点がマジでヤバい。

呂布カルマ、以前は個人塾の先生をしていたらしい。

 

結果はクリィティカルでモンスター呂布カルマの勝利!

BOZがどんなDisを吐いても呂布カルマは冷静にアンサーを返し、モンスターらしく完全勝利。
やはりに強いし、常駐とかチャレンジャーにとって厄介すぎ。

崇勲 vs 1horse

続いてのチャレンジャーは1horse。
バトル戦歴は実力十分の1horse。


対するモンスターは初戦黒星となった崇勲。

1stラウンドは先攻モンスター崇勲、後攻チャレンジャー1horse。

 

崇勲「久しぶり 1horse ここでチャンスを与える訳にはいかない 先攻(後攻の間違い) 取るの 卑怯 姑息 俺はそんな事絶対思わない 大丈夫 お前は三十路過ぎて このブーム乗っかろうとしてる」とテンプレの先攻後攻問題だが崇勲らしい嫌味なうまい切り出し。

 

1horse「間違いないぜ 崇勲さんのスタイルもすごい見てきた アンタも三十路 超えて 花開いた 俺も嬉しい 周りも嬉しく感じてるんだ 分かるだろ 俺も三十路過ぎても 諦められない夢がある 俺のヒストリー まるで椅子取りゲームのように儚く散る訳いかない」と崇勲へのリスペクトを込めつつ、ビートのCHECK YOUR MICをサンプリング

 

崇勲「いや 儚く散ってくんだよ この席は そんな数は多くない その中掴んだ このマイク 俺は この世界 マジで お前を認める訳にはいかない マジで続ける事 これが一番大事」とずっと花開くまでラップを続けてきた崇勲にとって活動休止していた1horseを認めたくなく、同時に世の中そんなに甘くないと説く。

 

1horse「崇勲さんも続けた結果 モンスターに昇格してる その姿 俺も追いかけて ただ行くだけ それ乗り越えて このダンジョンに来たぜ 俺のやり方は こうさ 後悔ない人生 歩むためにさ そう 椅子取りの椅子は少なくとも俺は自分の枠を作るだけ」

「後悔ない人生 歩むためにさ そう 椅子取りの椅子は少なくとも俺は自分の枠を作るだけ」の部分がかっこいいライン。
まるで書いてきた歌詞みたいや。

 

崇勲「いや お前は続けて掴んだチャンスじゃないんだ このブーム もうラッパーがいねぇから 余って呼ばれてるだけなんだよ

ズドーンと重いパンチライン。
重箱の隅をつついたらひっかかったおこぼれとも取れる強烈なDis。

 

1horse「OK だが一つ言わせてくれブームに最初に乗っかったのは 崇勲じゃねぇか なんでモンスターやってんだって 俺は言いたくなるんだ」と「ブームに乗っかってるのはお前だ」と返す。
しかし、崇勲もブームができるまで礎を築き、シーンを作り上げてきた一人。
さらにモンスターとして数多のバトルMCの中から選ばれし者。
と考えるとアンサーとしては薄いか。

 

1:4でモンスター崇勲の勝利。
このバトルでは崇勲がモンスターらしい振る舞いで圧勝。
クリティカルでも良かったかと。

崇勲 vs 1horse(2nd.ラウンド)

続いて2nd.ラウンドも先攻モンスター崇勲、後攻チャレンジャー1horse。

崇勲「そりゃそうだよな チャレンジャー勝ちが欲しいもんな 後攻取るよな だけど それを卑怯 姑息だなんて俺は絶対に思っちゃないぜ 1horse 大丈夫だけど さっきの全然 訂正するぜ ブームに乗った?客が誰もいねぇ時からやってたの この俺だ」と1st.ラウンドと同じ入り方でつい笑ってしまう。お笑いのテンドンってやつですね。

 

1horse「間違いない 客が誰もいなかった時 俺も見てきたぜ 俺もアンタも同じ穴のムジナ だけど俺の存在 無視するな 俺も人生かけてやってるラップ」

 

崇勲「同じ穴のムジナ? お前 舐めてたんじゃないの? どこが? そんなの仲間 思える訳ない 持ってる頭 しっかりずっとやって来た ここ存在証明 真っ正面からぶち込む小便」

「お前は一回辞めてるから仲間じゃねえ、一緒にするな」とアンサーを返す。

 

1horse「アンタも辞めてた時期があるはずだ だけども続けてきた結果 発芽して 今 この場所立ってんだろ HIPHOPに返す 感謝」と崇勲も一緒のはずだとアンサー。

 

崇勲「もちろん 感謝 日々思ってるぜ ここに立ってる 1Shot 1Kill しっかりトドメ 悪いな1horse これが仕事なんだ だから 仕方ない お前をKill」「1shot・1kill・1horse」などでビートを刻みながら仕事としてお前を倒すと宣言。

 

1horse「終わりじゃない まだ続きがある HIPHOP 明るい未来があるはず アンタは仕事かもしれんが 俺も この仕事という試練 乗り越えていくだけさ」とオウム返しのようなアンサーが続く。

 

勝者3:2でチャレンジャー1horse。
2nd.ラウンドはこれといった波は立っていなかったという印象。

崇勲 vs 1horse(3rd.ラウンド)

さて、続いてラスト3rd.ラウンド先攻モンスター崇勲、後攻チャレンジャー1horseだ。

崇勲「そりゃそうだよな 勝ちてぇもんな 先攻取らずに後攻取るよな だけど それを卑怯 姑息 くだらねぇなんて俺は思わねぇ」と本日3度目の再テンドンパンチラインスタート。
崇勲らしさが出ていて会場もモンスタールームもドーンと笑いに包まれる。

 

1horse「後攻 選んでマジでごめんな だけど 俺は崇勲にする親孝行みてぇなもんさ アンタのオーラがデケェから俺 それ乗り越えていくだけ 砕けて散るまでが花なのさ 花は まだまだ輝いているぜ」と1horseもこの先攻後攻のくだりにちゃんと触れる

 

崇勲「謝る事なんてないぜ悪いなんて一つも思ってない後攻取るのが卑怯でくだらねぇ クソみてぇだなんて 俺は思わないそれを何度も言ってるだけ 俺の親に孝行してくれるの?たかし ひろし みんな 元気?俺はこの場所でしっかりと勝利」と1バース目にまいたテンドンネタで再び会場を笑いに包む。崇勲だからできるワザだ。

親孝行というワードを拾い、ダンジョンのDOTAMA戦で使った「たかし ひろし」をライムに使い、会場も笑いに包まれる。

こういう空気の作り方が崇勲は本当にうまい。

 

1horse「崇勲のそう 親の たかし ひろし だがぶっちゃけ この世界は高くて広い それ乗り越えなきゃ しょうがない しょうがない言葉も吐いてくフリースタイル 後攻 選んでマジで ごめんな だけど俺はステージ上おてんば」と「たかし ひろし」を拾って「この世界は高くて広い」は技ありのライミング。

 

崇勲「だから何度も謝んなって 悪いなんて思っちゃいないんだから くだらねぇ クソで マジでガリガリで どうしようもねぇなんて 俺は思わねぇ」と先攻後攻のくだりを最後まで結局引っ張る崇勲。正直、爆笑した。
よく引っ張りきれたなと。笑
後半の見た目Disへの落差さえ面白く感じた。

 

1horse「俺の後攻を卑怯と思わない だけど 俺 何度言われてもそれで怒らない 俺達のフリースタイルはマジ楽しくなる」

結果はクリィティカルでモンスター崇勲の勝利。
崇勲節炸裂といったところか。
バトルの印象が先攻後攻の話だけだったというのに何とも印象が大きい1戦。
崇勲らしく会場の空気を作って流れを引き寄せ、ビッグバンを起こした完全勝利だったと言えるだろう。

お笑い枠がほぼ確定し、かつ高いスキルの持ち主である崇勲のバトルが楽しみになりそうだ。

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最後に1horseの新曲「Japanese Identity」を。
今までの日本、今の日本への葛藤が描かれたリリック。
「日の丸掲げることが怖かった 掲げられないことが怖くなった」というリリックにあらわれるジレンマにシンパシーを感じる人もいるのではないか。
jazzyなトラックもかっこいいです。

(出典:【MV】1horse(凱旋門Recordings) / Japanese Identity〔Track by KO-ney〕)

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