フリースタイルダンジョン レペゼン白金金持ちラッパーアマテラス

MC battle


「フリースタイルダンジョン Rec5-4」

パンチラインフェチズがファイナルステージへと進み、大健闘した前回の放送。
その興奮冷めやらぬ中、フィメールラッパー達がモンスターに挑む!

フリースタイダンジョン史上初の女性チャレンジャーということもあり、期待が高まる!
日本一の女性バトルMCを決定する「CINDERELLA MC BATTLE」で活躍した3人、「CINDERELLA MC’s」だ。

また、今回放送ではU-22選抜もモンスターに挑む!
「戦極 U-22 MC BATTLE」で大活躍するグループ名通り22歳以下の若手からなる3人チームだ。

今回はそのCINDERELLA MC’sとU-22選抜のチャレンジにフォーカスしたい。

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モンスター vs CINDERELLA MC’s(3on3)


CINDERELLA MC’sは、CINDERELLA MC BATTLEの初代女王「あっこゴリラ」、予定になかった戦極賞を勝ち取り異例の活躍をみせた「椿」、そしてあのISH-ONEがプロデュースする女性7人組HIPHOPグループ「S7ICK CHICKs」擁する「FUZIKO」の3人組だ。

1st.ステージ、3on3。

そのCINDERELLA MC’sはモンスターに挑む!
対するモンスターは、サイプレス上野、R-指定、DOTAMAの3人だ。

CINDERELLA MC’sは後攻を選択。

1ターン目、サイプレス上野は「今日は可愛い女子との合コン」、「俺がスケベ代表」と早速男女対立を引き起こすような挑発をしかける。

それに乗っかるDOTAMAは、「おい CINDERELLA MC’s シンデレラって言う程 全然 綺麗な見た目してねぇな 」、「みすぼらしくてしょうがねぇ」とディス!

あっこゴリラは「上野さん こないだ 北海道で一緒にライブになった時に ホテルに誘ってくれたじゃないですか?」、「めっちゃ嬉しくて」とサイプレス上野を持ち上げる。

そしてすかさず、ドスの効いた声で「嘘だよ! お前についていく訳がねぇだろ このボケ」と※サンプリング口撃し、会場はヒートアップする。

「嘘だよ!」は2014年のブレス式PRESENTS As OneでのDOTAMA&ACE VS サイプレス上野&ダースレイダー戦のサンプリング。

このバトルのサンプリングはフリースタイルダンジョンで過去にも高校生ラップ選手権の烈固&R'kuma&EINSHTEINが登場した際にR'kuma&EINSHTEIN VS サイプレス上野&崇勲戦で「パン買ってこい!」のワードをEINSHTEINがサンプリングしてたのも記憶に新しい。

[DOTAMA&ACE VS サイプレス上野&ダースレイダー]

(出典:ブレス式PRESENTs "As ONE" 2015.04.22 DVD発売決定!!!!!!!!!!)

2ターン目、冷静にDOTAMAが反撃。
「下ネタで逃げる はい これが女の子の悪い癖です」と揶揄。

サイプレス上野が仕掛けた下ネタの罠にはまったCINDERELLA MC’sに対して追撃を仕掛ける。

続くR指定「AVだったら企画物で集まった3人 コイツらで単体のAV作れねぇぞ」と容赦のないディスをさらに叩き込む!

後攻、FUZIKOは「今日はフィメール初参上 見せに来たぜ 間違いない伝説の誕生」と一度体制を整える。
続く椿は、「私らフィメール 殴り書いたクレヨン どす黒い色 染めてやるよ モンスター 何がWars 知らねぇ」とラップ。(アンサーがなかなか決まらない・・・!がんばれCINDERELLA MC’s)

3ターン目、サイプレス上野は「クレヨン 色染めるとかどうでもいいから」、「あっこゴリラ お前の操を俺にくれよ」と下ネタ口撃。

続けて「俺がホテルで待ってたのに 来なかったの」、「朝までずっと電話まってたよ 」と持ち上げつつ「“嘘だよ”!」と、1ターン目に受けたあっこゴリラのサンプリング口撃をサンプリング!(もともとサ上のモノなんですけどね。)

そこに、R指定は「嫁入り前の娘がキャンキャン吠えてたら そりゃ男も逃げ出すぜ」、「シンデレラお似合いじゃなかたな ガラスの靴」と猛追。
さすがR指定。

グループ名のCINDERELLAにかけてガラスの靴は似合ってないとクレバーなディスだ。

後攻、あっこゴリラはシンデレラではなく、「シンゴリラ」なんだと反論。(ここではおそらくシンゴジラともかけているのだろう。)

続くFUZIKOは「宇宙の五次元の扉は開かれた 私たちは間違いなく選ばれたシンデレラ」とアンサー。

あっこゴリラのシンデレラではないという理論に矛盾するラップをしてしまう。

結果、アンサーを効果的に返せていなかったCINDERELLA MC’sはモンスターチームに勝利を譲ってしまう。

ラウンド2、先行はCINDERELLA MC’sからスタート!
FUZIKOは「FUZIKOがラップすればGoodバース」
「目の前のDOTAMAのストレス吹っ飛ばす」とラップ。

そして最後の小節が終わった後「YO」と言ってしまい、続く椿のラップとバッティングしてしまう。(こういったミスが意外と命取りになる・・!)

バースの始めが良くなかったためタイトでクールなラップが活きなかった。(惜しい!)

FUZIKOにディスされたDOTAMAは「僕のストレス消してるってこの人言ってくれてる」と皮肉じみたアンサー!
続けて「不二子っていうより 俺ルパン三世」、「この間 赤いスーツ着てたから皆さんもしっかり分かってるでしょう」フリースタイルダンジョンでのスナフキン戦の衣装)と言葉遊びを展開。

サイプレス上野は「俺も感じる 何かストレス飛んでく」
「ヤバイマイナスイオン ありがとう」とDOTAMAに続けて皮肉をスピット。

2ターン目、あっこゴリラは上野を集中口撃。
「上野さんは ちゃんと ビートに乗れてない」
「キャラで全部誤魔化して ちゃんとラップいつもしてないよね」とディス!

続くFUZIKOは「そんな挑発には乗らないぜ 」
「ガラスの靴を取り返しに来たんだフリースタイルダンジョン」とラップ。

そこから後攻モンスターチームの追い込みが始まる!
DOTAMAは「FUZIKOさん 宇宙へ五次元に行くってさき宗教家っぽい事言ってましたけど 呂布カルマさんだけで十分」とラウンド1の内容に対して揶揄する。

すかさず、DOTAMAのネタにR指定はかぶせていく。
「この人(FUZIKO)スピリチュアルにハマりやすい 占いとかよく進めてくるタイプ」
「これは(椿は)ガテン系で男が逃げ出すタイプ」
「一番後ろの(あっこゴリラ)はキャラだけ作りすぎてるサブカルのクソ女子」とここでも容赦のない口撃を畳み掛ける!(R指定超ドSです!)

3ターン目、椿のラップに続き、あっこゴリラは「確かにコイツ(FUZIKO)は宇宙の話しかしねぇ コイツ(椿)は叩き上げの話しかしねぇ しかも私もゴリラの話しかしねぇ」
「何だよ この3人 マジでやりづらいぞ この野郎!」と自虐ネタ!(笑)(この流れはまずい・・・!モンスターお手柔らかに頼む。)

後攻、サイプレス上野は「ブスの集まりとクズの集まり」
「これがマジで宇宙だったら 全員起こしちゃうよ ビッグバン」とアンサー。

FUZIKOの宇宙ネタからの流れで、うまく文脈をつくっている。
さすがサイプレス上野。

続くR指定は「ブスのグータンヌーボ やってらんねぇぞ こんなの」
「テラスハウス メスゴリラ コイツらにお似合いなのは鉄格子だ!」ととどめを刺す!

結果、クリティカルヒットでモンスターの勝利!
徹底的に手を緩めないモンスターの快勝だった。

T-Pablow vs Amateras

(出典:KAI-YOU)

後半戦は、U-22選抜が登場!
「戦極 U-22 MC BATTLE」で大活躍するグループ名通り22歳以下の若手からなる3人チーム

イタリア生まれ白金育ちの慶応ボーイのAmateras、ACEの実の弟「LUIZ」、そしてレペゼン横浜の実力派MC「9for」によって結成された期待大の若手チームだ。

1st ステージは1on1。
Amaterasがモンスターに挑戦!

対するモンスターはT-Pablow!(これは見応えがある・・・!)

前半のCINDERELLA MC’sの対戦では、「男女対決」と言えるが、後半の戦いは、イデオロギーの対決!
生まれや育ちが全く逆の二人による魂のぶつかり合いだ!

Amaterasはイタリア生まれ白金育ち。
かつ、慶応幼稚舎からの生粋の慶応ボーイ。
生まれた時から裕福な家庭に育ち、あくまでラップはサイドビジネス。

一方、T-Pablowは川崎の工場地帯で育ち、決して裕福ではない家庭に生まれ、アンダーグラウンドな世界からラップで這い上がり、HIPHOPドリームを掴んだラッパーだ。

ラウンド1、T-Pablow。
落ち着いた口調でラップを始める。
「金持ちアレルギー 叩け陰口」と揶揄。
そこから倍速ラップで「そういう事 韻踏む お前はメッキだから 俺ひん剥く」
「分かるかな?俺なら金無垢 シンプルに韻踏む 崩さねぇ 勝利のジンクス」とディスを仕掛ける。

対するAmateras。言葉をゆっくり聞かせるようなAmateras節を開始。
「しっかり白い靴 汚さない足 汚い金儲け お前 川崎 from 白金」金持ち vs ゲットー育ちの対決へと持ち込む!

続けて「俺らの音楽はLIFE STYLEとか言ってる 俺こそがLIFE STYLE」と皮肉を展開し、T-Pablowと双子兄弟のYZERRとの楽曲”Life Style”のフックを引用する。

(出典:BAD HOP / Life Style - T-Pablow, YZERR (Prod by Gold Digga))

2ターン目、T-Pablowはドスの効いた声で「確かに出る育ちの悪さ テレビに出ても隣にハスラー」とアンサー!

沸く会場。
「家は億の借金があるぐれぇ貧乏だったけど成り上がり」と、王道のHIPHOPスタイルで応戦する。
HIPHOPの良さは貧困で得た経験をネタにして成り上がりできると点にもある!)

後攻Amateras、「お前は成り上がりなんでしょ?俺は生まれた時から もう成り上がってます」とアンサー。(憎たらしいくらいのアンサー!面白い!)

「何が努力?汗水流さん シャンパンかけたい」とセレブらしいラップ。
「いつも手汚さないStyle お前とは違う」と主張し、対立する価値観をさらに表面化させる!

3ターン目、T-Pablowは持ち前の小気味好いフローから始まり、「シャンパンの種類でも言ってみろクソが」とアンサー。
続けて「俺のサングラス Cartier 15万ビンテージ」と自身の高級アイテムを誇示し、金持ちキャラクターの破綻を狙う。(T-Pablowお金持ってますね・・!)

そして「メッキ剥がしてやっから見とけ この小僧」とディス。

すかさず落ち着いた口調でAmateras。
「メッキ剥がされたら 新しいメッキを購入するだけだよ」と一貫した金持Styleを展開!

「コンプラで”飛んでる”M”C” 俺はシャンパン “ドンペリ” ヘネ”シー”」と「飛んでる」「ドンペリ」のニュアンスと、「シー」で固い押韻。(筆者的にはここがパンチラインだった!)
思わずにやけるT-Pablow。

T-Pablowがラップしたワードを拾い、「お前言ったよね 契約通り」「お前の生活計画通りな訳ないでしょ」「俺こそ生粋 慶応BOY 計画通りだよ」と締めくくる。

非常に綺麗な締めくくり方で、一貫した金持スタイルにより説得力が生まれた。
結果、4対1でAmaterasの勝利!クリティカルヒットにはならなかったが、快勝!

T-Pablow vs Amateras(2nd.ラウンド)

ラウンド2、先行T-Pablowは少年院に手紙書くために手に取った鉛筆だった」と自身の育った環境を文学的に表現。
「金持ち自慢 何でもしてくれ ビジョンが違げぇんだわ」と魂のぶつかり合いを続ける。

対するAmaterasは「俺は金持ってるだけじゃない」「Make moneyじゃないよ Pay  moneyだよ」「しっかりと経済を回して行く慶応」「ラッパーじゃなくもK.O.」とアンサー。

2ターン目、「ラッパーじゃなかったらステージに立たなくていい」「テメーらのラップは学園祭」「わかるか?だからここまで(俺は)若手で頭飛び抜けたんだよ!」とドスを効かせる。

3ターン目、Amaterasは「般若の首 あれは金じゃ買えない だから来てんの」と賞金ではなくて名声に興味があることをラップ。( さすが金持ち。笑)

「金で買えないものなら1%」とアピール。

それに対し、T-Pablowは「人生舐めてんの?」とアンサー。
職人や、コンプラの鞄持ちなどの苦労を重ね、今ここにいることを声高々にラップする。(王道!)

最終バース、Amaterasは
「努力したことを言わないのがスターだろ」「スターだと思ってたよ」「ただの貧乏じゃん」と吐き捨てる。

結果、モンスターのクリティカルヒット!T-Pablowの王道スタイルがやはり強かった!

特に後半のAmateras vs T-Pablowの殺し合いはものすごく面白いものだった!

それぞれの信じるもののぶつかり合い。元から金持ち vs 成り上がりの構図に胸熱くなった。

ラウンド2ではAmaterasが勝ってもおかしくなかったが、HIPHOPの王道スタイル(ネガティブをポジティブに変える)という要素に点数を入れざるを得ないという状況は少なからずあったと思う!
Amateras、非常に面白くもイケているラッパーだった!

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