フリースタイルダンジョンRec6も終わり、これまで続々と名を馳せるチャレンジャーが挑戦している。
Rec6の見どころといえば、最終チャレンジャーのCIMAはもちろん、YZERRの登場だ。
世間でのフリースタイルダンジョンで実現してほしいことのひとつとしてYZERRとT-PABLOWの双子対決に注目が集まっていたと思う。
#25のテーマとしては、それが実現なるか?といった回だっただろう。
しかし、YZERRは初戦、VS漢a.k.a GAMIで敗れることとなり、注目の双子対決は未実現という結果に終わった。
ただし、注目事のひとつが不完全燃焼に終わったため、今後、番組側としてもMCニガリのようにリベンジャー枠で再チャレンジという機会を設けるかもしれない。
それはさておき、そのあとに登場したチャレンジャーのCIMA。
DOTAMA、輪入道に続く個人的に大注目のMCの一人だ。
サイプレス上野戦でネタになったかつての二人のバトル。
その他にもフリースタイルダンジョンでCIMAとゆかりのある人物がいる。
その人物がR指定と審査員のken the 390である。
R指定は地元が関西同士で何度もCIMAとバトルの経験があり、直近で言えば2014年のENTER MC BATTLEで戦った。
ken the 390は2015年の戦極 MC BATTLE第11章でCIMAとバトルをしているのだ。
バトルの動画は後述するが、見ていただくとCIMAのアツさ、バイブスの高さ、圧倒的なパンチラインがわかるに違いない。
#25~27の3週に渡ってモンスターとのバトルを繰り広げたCIMA。
特に4thバトルのR指定戦はこれまでのフリースタイルダンジョンの中でも個人的に相当アツいバトルだった。
そこで今回はCIMA VS R指定戦について綴り、バトルのリリックを書き起こし振り返ってみたい。
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R-指定 VS CIMA
圧倒的なバイブス、韻踏合連合継承の韻の連打、韻の連打によるワード区切りが多いのにフローが安定している。
地上波放送になってもバトルで見ていたCIMAのアツさが相変わらずだ。
初戦の相手は2014年の戦極MC BATTLE第8章以来の再戦、サイプレス上野。
戦極ではサイプレス上野が勝利だったが、今回は動画にもあるようROUND3にまでもつれ込んだ結果CIMAの勝利となった。
その後も漢a.k.a GAMI、T-Pablowと次々と撃破し、4人目のモンスターはR指定。
関西出身の両者、かつて幾度ものバトルを繰り広げてきた歴史あり。
モンスターR指定に対し「全然関西にいないし、絶対王者なんかない!」とまくしたてるCIMA。
それに対し、「ラップで言うっす」と王者の余裕さえ醸し出すR指定。
ROUND1はそのCIMAのコメントに対し、1バース目からバイブスゴリゴリでビートのオジロのWHOOOのメロディに乗せ、咆哮する。
「レペゼンってのはな地元に留まって東京の悪口を言うことじゃねえ」とぶつけ、それに対しCIMAも
「お前が東京でも大阪で俺はLife goes on」
「立ち位置が空いてる間若手に行かれんぞおい」とアンサー。
まさに他のブログにもあがっていたよう「レペゼンとは何か?」対決が繰り広げられていてROUND1から両者のアツアツな展開となった。
ROUND2はスロービートに乗せてバトルが繰り広げられる。
R指定はいつも驚かされるほどの自由自在なフローミングでROUND1の2バース目に浴びせられたフレーズのアンサー
「大阪の若手 俺の椅子を飛ばす どうでぇいつでもくれてやるぜ椅子なんてな」と返す。
その後もそのライミングの流れで「って・って・って」の連打をかまし、サイプレス上野とロベルト吉野の「やってやるって」という音源を放り込むといった徹底ぶり。
そして、サイプレス上野のプロレスイズムでストーリーを繋げていく。
対するCIMAはリリックに危な目なフレーズ、スラングを混ぜ込み、変わらずアツいフロウとライムで応戦。
特に2バース目の「ぶっ殺しても俺生き返るぜゾンビMr.Bom Diggieでおおきに 俺は88 今から大虐殺始まり」のフレーズは最強にカッコよかった。
両者共に、このROUND2の2バース目のリリックにはホントにしびれた。
R指定の「88ポッセ→91→911→愛燦燦」の流れ、CIMAのヤバめなワードチョイス。
結果、クリティカルでR指定の勝利となったが、バトルとしてはフリースタイルダンジョン史上でもかなりアツくなれるバトルであったのではないだろうか?
それにしても、R指定のフロウもライムもパンチもスタイルがない変幻自在なスタイルには毎度驚かされる。
さて、次はこのROUND1、ROUND2のバトルリリックを改めて書き起こす。
R-指定 VS CIMA リリック書き起こし
【ROUND1】
<R指定>
WHOOO VIBESは満タン
俺がレペゼン大阪のYANG GUN
WHOOO 退屈な難関
燃やし灰にしてハイSTAND UP
レペゼンってのはな地元に留まって
東京の悪口を言うことじゃねえ
どこに出しても恥ずかしくねえ
どこに行っても大阪をレペゼン
<CIMA>
それで大阪?VIBES WHOOOって
BIGレジェンドに比べたらNO~
分かるか?お前が東京でも大阪で俺はLife goes on Yo~
お前とは違う名前の売り方
非合法も知らんのに合法を語んな
言ってやるリアルなプレイヤー
お前じゃ無理 100万でPay Back
<R指定>
そのうち末路はどうせ清原
ここで咲かせらんない一花 HAHA
わかるか?人肌のぬくもり熱さのぶつかり合いだ
名前の売り方どうでもいい
俺レペゼン大阪でこんなノリ
東京で俺が活躍した結果
大阪の底上げだ これSTEP UP
<CIMA>
底上げしてるだけ 何が底上げ
立ち位置が空いてる間若手に行かれんぞおい
それでChamp面なんてうんざりだ
俺のラップが熱いだけ
違う お前の内心が寒いだけ
意味が分かるか?
マイクは鋭利な尖端
お前は間違った言葉の選択
CIMA:R指定 2:3 勝者R指定
【ROUND2】
<R指定>
おい みっともねぇなCIMA
後輩相手に後攻選んでそれでもかっこいいか?フリーター
フリーダムなフリースタイル見せんぜ
レペゼンは大阪
大阪の若手 俺の椅子を飛ばす
どうでぇいつでもくれてやるぜ椅子なんてな
この椅子が欲しけりゃくれてやるって
俺の曲で言ったって
やってやるってまるで上野みたいな目つきでな
プロレスラー?お前はそれでもプロですか?
俺ならこのままフロウで掴むよ
このフロアガンガン揺らすパワー
<CIMA>
プロですか?フロウですか?それ何フロウですか?
流行りのフロウなんて興味ない年下舐めたら行かれんぞ
余裕綽々 過去の栄光
しがりついても意味がないだろ
しっかり板につくビート上ライム
音はめこむEminemじゃないけど
8Mileの気分で東京乗り込んでいくぜ
俺は兵庫の調合
わかるか?俺のエリアは兵庫
お前と違うぜバンピー【コンプラ】UP強豪
わかるか?ロン毛野郎 本音バーロー
<R指定>
流行りのフロウって言ってるくせに
お前も流行りのフロウに乗っかる
それが恥ずかしいと思わないならば
ローカルを背負う覚悟ない
わかるならば言葉で見せるぜ兵庫と大阪
どちらが関西の王様か決めようかな
わかるかな?【コンプラ】みたいなスキルのくせに
ハッパポッセ88俺なら91このまま一番上ってくだけ
911(キューイチイチ)911(ナインワンワン)みたいなスキルで愛燦燦降らせるけど
俺このままお前をぶっ殺しここで階段を上る
<CIMA>
ぶっ殺しても俺生き返るぜゾンビMr.Bom Diggieでおおきに
俺は88 今から大虐殺始まり
ハチマキ巻いて来いよ Japanese People
俺はLike a 黄色い猿でもピンポイント
まるで煙を焚くLike a Cheech&Chong
意味がわかるか?流行りのフロウならSquad!!とか興味ないぜ
俺なら兵庫
いつでも俺は待ったなし即興続行
俺はストレートチョコレート
その程度 甘さ 俺激辛ライムで応戦
CIMA:R指定 0:5 クリティカル勝者R指定
CIMAのバトル動画
ENTER MC BATTLE 2014 CIMA VS R指定
(出典:【ENTER MC BATTLE】"CIMA vs R指定" from【ENTER DVD VOL.8】)
戦極MC BATTLE 第8章 新春ALL STAR GAME 2014 CIMA VS サイプレス上野
(出典:戦極MC BATTLE 第8章(14.1 .26) CIMA vsサイプレス上野 @BEST BOUTその1)
戦極MC BATTLE第11章 関西無双編 CIMA VS ken the 390
(出典:戦極MC BATTLE 第11章(15.2 .21) KENTHE390vsCIMA @BEST BOUTその1)
CIMAの音源
MOVEMENT feat. GOBBLA,CIMA- MUSIC NEVER DIE
(出典:MOVEMENT feat. GOBBLA,CIMA- MUSIC NEVER DIE【MV】)
大阪を拠点とするロックバンド「MOVEMENT」
GOBBLA、CIMAの若手2MCを招き、ロックチューンにヒップホップのスパイスを融合させた。
PVや彼らのバックグラウンドも曲とマッチした攻撃的な音源でチェックすべき一曲だ。
BOIL RHYME / Relax
(出典:BOIL RHYME / Relax)
CIMAはBOIL RHYMEという2MCのユニットでの活動がメインで関西を拠点とし、大阪・兵庫で日々イベントに参加している。
そのBOIL RHYMEの新曲「Relax」
撮影はL.Aで行われたようで、BOIL RHYMEらしいDOPEな一曲に仕上がっている。
今回、フリースタイルダンジョンで大きな爪痕を残したCIMA。
今後、BOIL RHYMEが注目されるに違いないし、バトルでもCIMAなアッパーなフロウに魅了される人も出てくるだろう。
さてさて、フリースタイルダンジョンもRec6が終わり、これまでに「隠れモンスター」「リベンジャー枠」と新たな試みが随時追加され、次回Rec7ではモンスターが2人増員という更なる変化が遂げられる。
注目はチャレンジャーとして、誰が挑戦するのか?というところに尽きるだろうが、それも予想したり、あのMCは外せないな…など考えながら今後もフリースタイルダンジョンを楽しんでいきたいと思う。
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