2018年6月14日から開催されているサッカーの祭典"FIFA ロシアワールドカップ"。
現在、白熱した試合が毎日繰り広げられており、注目の日本代表も初戦のコロンビアに勝利、第2戦目のセネガルに引き分けるなど、予想以上の結果を残しているのはサッカーファンのみならず多くの方がテレビの前で釘付けになっていることだろう。
いわゆる下馬評を覆す展開を見せている日本代表だが、目標としている優勝までたどり着くことは出来るのだろうか...まずは第3戦のポーランド戦は見逃せないところ。
まぁ4年に一度のワールドカップということもあり、サッカーフィーバーは7月半ばまで続くことになりそうだ(深夜帯で行われているため、フリースタイルダンジョンを見逃している人もいるかも?)。
さて、そんな中よくラッパーには高学歴が多いという話があるが、実はサッカーに所縁(ゆかり)のある日本人ラッパーもいるのはご存知だろうか?既に知っているよ...という方もいるかもしれないが、今回はW杯特別企画としてサッカー経験のある日本人ラッパー達を一挙にご紹介していこう。
サッカー経験のある日本人ラッパーは意外と多い?!
KREVA
言わずと知れた日本語ラップ界のパイオニア的存在、KICK THE CAN CREW"KREVA"。常に日本語ラップ界に衝撃を与え続けている彼だが、その一方で大のサッカーファンとしても知られる。好きなサッカー選手の名をリリックに入れることもあり、かつて"JUMP ON IT(くればいいのにfeat.草野マサムネのカップリング曲)"には「クアレスマの右足アウトサイドばり 曲がった思想のアウトサイダーもいつの間にやらインサイダー」と元スペイン代表のリカルド・クアレスマ選手のプレースタイルを自分に重ねて表現したこともある。
また、高校時代までサッカー部(しかもキャプテン)に所属し、本気でプロを目指したこともあるんだとか。Jリーグ生誕25周年記念イベント「J.LEAGUE 25th Anniversary LIVE」にも出演するなど、サッカー関連のメディアにも登場することもしばしば。フリースタイルダンジョンファンとしては、般若とKREVAのバトルを見たいという声が今もなお続いているが、本当に実現する日は来るのだろうか...。
(出典:KREVA JUMP ON IT)
Mummy-D
日本語ラップ界のレジェンドであるRHYMESTER(ライムスター)のMummy-D。"ラップは頭が良くないと出来ない"と公言する通り、Mummy-Dは早稲田大学に卒業している頭のキレるラッパーの1人である。そんなMummy-Dも高校時代はサッカー部に所属しながら、音楽活動を同時にこなしていたんだとか(弟のKOHEI JAPANと共に"DJスペースシャトルとMCヤキニク"で文化祭のステージにも!)。また、サッカー経験者として1999年にリリースされた「リスペクト」の"敗者復活戦"では、サッカーそのものをテーマにした楽曲が収録されている。噂によると、高校時代は相当モテていたという話をチラホラ聞きますが...顔立ちもくっきりしているため、サッカーしてなくても普通にモテてたはず。
(出典:1994年。マミーD(ライムスター)のフリースタイル)
AKLO
日本生まれメキシコ育ちのラッパー"AKLO"。日本語と英語を組み合わせたボキャブラリー豊富なリリックセンスに毎回脱帽されるが、実はAKLOもラッパーを始める前に15歳からサッカーをしていた(その前から始めていたという話もある)。そんなサッカー人生を語った楽曲"サッカーfeat. JAY'ED"は、サッカー選手のみならず多くのスポーツマンに響く代表曲として知られている。ちなみに、フリースタイルダンジョンにもゲストライブとして参戦したこともあるが、実はフリースタイルも上手い!エキシビジョンマッチとして何かしらの企画に登場してもらいたいところだ。
(出典:AKLO / サッカー feat. JAY'ED (M×A×D)
KOWICHI
レペゼン川崎のリアルストリートラッパー"KOWICHI"。DJ TY-KOH,YOUNG HASTLEと共に立ち上げたレーベル"FLY BOY RECORDS"設立後は、コンスタントにアルバムをリリースしており、BAD HOP同様に川崎をリードするアーティストへと成長。フリースタイルダンジョンでもお馴染みのT-Pablowとの親交も深く、"Me Too"や"Day Ones"では2人にしか出せないドープな楽曲に仕上がっている。そんなKOWICHIは、なんとサッカー選手になるのが夢だった模様。その証拠として"少しはマシ"に「プロのサッカー選手なりたくて毎日練習」、「カズと同じ背番号 夢は日本代表」、「遊ぶの我慢して受けたのはヴェルディのセレクション」というサッカーに関するリリックが表現されており、最終的には怪我をしてプロの道を諦めてしまったストーリーが描かれている。ただ、今や日本語ラップ界の日本代表とも言える立ち位置まで上り詰めたので、サッカーでトップを目指す夢は違う形で叶えたとも言えるだろう。
(出典:KOWICHI / Me Too feat. T-PABLOW (Prod by ZOT on the WAVE) Official Video)
SPLASH [ KOWICHI ]
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yellow pato(BAD HOP)
最新EP「BAD HOP HOUSE」のリード曲でもある"kawasaki drift"が話題を呼ぶBAD HOP。そのメンバーでもあるyellow pato(イエローパト)は、なんと川崎フロンターレのユースチームに所属していた経緯を持つ。小学生からサッカーを始めており、プロテストに合格したのは同世代ではいなかったと公言。これが本当であれば群を抜いてサッカーが上手かったと言える。だが、"KOWICHI"同様に日本代表クラスになるまでの道のりは決して楽ではなく、学生時代のうちに様々な視点で自由に表現できるラッパーへと転身した模様。ちなみに、yellow patoだけではなく、T-Pablow、YZERR、Tiji Jojoもサッカー経験者であり、川崎南部の貧困層で育ったYZERRは「ガムテープでサッカーボールを作った」とインタビューに答えている。ガムテープでサッカーって...まるでブラジルのスラム街のような話。
(出典:BAD HOP / Ocean View feat. YZERR, Yellow Pato, Bark & T-Pablow (Official Video)
SKY-HI
人気グループAAA(トリプルエー)にも所属しながらラッパーとして活動するSKY-HI(日高光啓)。誰もが認める卓越したラップスキルに加え、自ら手掛けるユニークな楽曲にも定評があるラッパーの1人であるが、何と言ってもフリースタイルダンジョンファンにとってはエンディングテーマ「Enter The Dungeon」が一番インパクトをもたらしているだろう。そんな彼も小学生の頃までサッカーをやっていたのだが、先天性聴覚障害の影響によりサッカー選手の道は閉ざされたとのこと。良くも悪くも一番サッカー部にいそうな顔立ち...。
(出典:SKY-HI / Enter The Dungeon)
【番外編】晋平太がロシアW杯のテーマソングを?!
フリースタイルダンジョンでも数々の名勝負を繰り広げて来たバトルMCの重鎮"晋平太"は、セネガル在住のラッパー"セネガル山田"の非公式テーマソングに参加していた。これは「日本対セネガル戦」のために制作されており、アフリカやイスラムの危険を訴えるメッセージソングとなっている。セネガル山田自身は現地のガイドブック制作なども行なっているようだが、一体"晋平太"とはどんな繋がりでコラボしたのだろうか...気になる方は一度楽曲を聴いてみるといいだろう。
(出典:サッカー日本代表対セネガル非公式テーマ曲(応援歌)「Omotenashi & Teranga」セネガル山田 feat.晋平太, Mr Nùr)
今後も注目のロシアW杯!各々の楽しみ方を!
ということで、ロシアW杯に因んだ特別企画をご紹介しましたが、BADHOPのyellow patoがめちゃくちゃサッカーが上手いというのは意外な事実...。上記でご紹介したメンツ以外にも隠れサッカー小僧がいそうな予感がする。呂布カルマもサッカーツイートしてるしね。笑
ちなみに、フリースタイルダンジョンの審査員"KEN THE 390"はFC町田ゼルビア、秋田出身のラッパー"羅漢"はブラウブリッツ秋田の応援ソングをそれぞれ手掛けているため、今後もサッカー市場で活躍する日本人ラッパーが増えることは間違いないだろう。
KEN THE 390 ALL TIME BEST 〜 The 10th Anniversary 〜 [ KEN THE 390 ] |