【MCバトル】主要な大会一覧!これだけは押さえるべし

MC battle

高校生ラップ選手権、フリースタイルダンジョンなど、MCバトルのメディア露出が増えたことで、年々MCバトルは盛り上がってきている。

MCバトルが人気になってきた事で、開催される大会の種類も年々増加しており、

「一体どの大会に注目したら良いかわからない。」という方も多いのではないか。

今回はそんな方に向けて、国内の主要なMCバトルを紹介していこうと思う。

ULTIMATE MC BATTLE(UMB)

http://www.libra-records.com

ULTIMATE MC BATTLE、通称UMB。

予選を勝ち抜いたプロ・アマチュア問わないMCたちが全て観客の判断によるジャッジシステムでフリースタイルの日本一を決定する大会だ。UMBは数あるMCバトルの中でも、一番歴史あるMCバトルの大会で、多くのドラマを生み出してきた大会でもある。

UMBの一番の特徴は、なんと言っても日本全国47都道府県で予選を行い、勝ち上がった猛者たちの中から優勝を決めることだろう。

MCたちの地元への思いや、地元を背負って上がってきたという覚悟を感じることのできるUMBは、他のバトルイベントとは一味違った雰囲気が楽しめる。

UMB本戦歴代優勝者,準優勝者

年度優勝準優勝
2005カルデラビスタ
2006FORKカルデラビスタ
2007GOCCIBES
2008般若Y.A.S (ZION SOLDIER)
2009鎮座DOPENESSNONKEY
2010晋平太FEIDA-WAN
2011晋平太NAIKA MC
2012R-指定MOL53
2013R-指定DOTAMA
2014R-指定GOTIT
2015CHICOCARLITODOTAMA
2016NAIKA MCヤングたかじん
2017DOTAMAふぁんく
2018MU-TONAuthority
2019Authority早雲
2020早雲句潤

去年までUMBの司会を務めていた晋平太に変わって、2021年度からは、UMB三連覇を達成したR-指定が司会を務めることが決定している。

UMBで生まれてきた数多くのベストバウト

2005年より始まったUMBでは、これまでに多くのベストバウトが生まれてきた。

正直なところ、ベストバウトが多すぎて選びきれないというのが本音だが、今回はいくつかに厳選してベストバウトを紹介していこうと思う。

"R-指定 vs 晋平太" UMB2010 GRAND CHAMPIONSHIP

UMB2010。この当時のR-指定は18歳。18歳とは思えないスキルで晋平太と激闘を繰り広げる。即興で韻を踏みまくる両者のレベルの高すぎるこのバトルはUMBでも伝説のベストバウトだと言える。

この試合は、機械判定で同点になるという恐ろしいほどの接戦だったが、再延長を晋平太が制した。

今日勝つために生まれてきた 今日勝つために立ち上がった

今日勝つために負け続けた おれが晋平太 それが分かるか!

"MC DOTAMA vs R-指定" FULL HD UMB2014 GRAND CHAMPIONSHIP

UMB2014二回戦のカードは、UMB2013の決勝でも激突したR-指定とMC DOTAMAの因縁の対決。リベンジを絶対に果たしたいDOTAMAと、2連覇を狙うR-指定のバトルに観客のボルテージを最高潮に。

再延長までもつれたこのバトルは、

ゲーム“ストⅡ”がなんや? ゲームはちっちゃい頃 買ってもらえへんかった

俺は貧乏! それでもHIPHOP! これで乗り上がって 俺が実証!

という、R-指定のパンチラインで勝負あり。思いっきり歓声を上げられるこの時代が懐かしい。

"早雲 vs Authority" UMB2019 GRAND CHAMPIONSHIP

記憶にも新しいUMB2019年の決勝。

ビートはAREA AREA。地元を背負って戦う早雲とAuthorityの戦いに胸が熱くなる。

これぞUMB!というにふさわしい決勝戦は延長戦までもつれ、Authorityが悲願の初優勝を果たした。この感動のドラマはここでは終わらず、その次の年UMB2020までも続いた。

UMB2020の決勝早雲と句潤の試合では、またもやAREA AREAがビートに選ばれ、

早雲が

「約何年たったかなんて忘れねえ、昨日のことのように思い出すぜ。この音に乗るためにやってきたAREA AREA」

とあの日の悔しさと優勝への執念を見せ、優勝。

大会の数だけドラマの起こるUMBは、MCバトルを語る上では外せない大会の一つだと言えるだろう。

KING OF KINGS(KOK)

https://kokjapan.com

9sari Groupが主催し、2015年から開催されている大会KING OF KINGS通称KOK。

東日本と西日本で行われる予選を勝ち抜いたMCと、国内で行われるMCバトルの優勝者が集い、日本一を決める名前の通り、王の中の王を決める大会だ。

KOKの一番の特徴はなんと言っても、 "Beat Get System" という、大会のために用意されたオリジナルビートを使ってバトルをすること。そして、各試合の勝利者がその試合で使用されたバトルビートを楽曲に使用する権利を与えられることだろう。

KOK歴代優勝者

年度 優勝者
2015年崇勲
2016年GADORO
2017年GADORO
2018年呂布カルマ
2019年RAWAXXX
2020年呂布カルマ

KOKでのベストバウトを紹介

GADORO VS NAIKAMC

2016年のUMB王者NAIKA MCと、2016年のKOK王者GADOROによるベストバウト。

バイブス満タンでバチバチなスタンスのGADOROに痺れる。2016年のUMB王者NAIKA MCを倒したGADOROは勢いそのままに2017年のKOK王者に輝いた。

<GADORO>

ラップしかねぇなんてクソダサいセリフ。

そいつを踏まえて俺にはラップしかねぇんだよ。

戦極 MCBattle

https://sengokumc.exblog.jp

MC正社員が主催する大会戦極MCBattle。戦極MCBattleは芸人だけのMCBattleの大会を開催したり、22歳以下のMCのみで行われる大会などを開催し、多くの人に足を運んでもらうことで、これまでのMCバトルのイメージを覆すバトルイベントになっている。

数多くある戦極MCBattleの中でも、一番の盛り上がりを見せるのはやはり戦極MCBattle本戦だろう。

戦極MCBattle本戦優勝者

優勝者
第1章晋平太
第2章黄猿
第3章TKda黒ぶち
第4章TKda黒ぶち
第5章チプルソ
第6章鎮座DOPENESS
第7章DOTAMA
第8章サイプレス上野
第9章DOTAMA
第10章晋平太
第11章GOLBY
第12章呂布カルマ
第13章NAIKA MC
第14章呂布カルマ・K.Lee
第15章GADORO
第16章MOL53
第17章GIL
第18章漢a.k.a.GAMI
第19章MU-TON・SAM・ID
第20章SAM
第21章Authority
第21.5章RAWAXXX
第22章MU-TON
第23章SKRYU

戦極MCBattleベストバウトを紹介

23章まで行われてきた戦極MCBattle本戦。これまでにかなりの試合が行われていたが、その分ベストバウトの数も半端ない。ここでは2つのベストバウトを紹介していく。

戦極MC BATTLE 第六章(13.4 .28)黄猿 vs 鎮座DOPENESS

誰も真似できない鎮座DOPENESSの自由すぎるフロウに衝撃を受けた人も少なくないだろう。初めてこのバトルを見たときの衝撃は今でも忘れられない。

鎮座DOPENESSのフロウもすごいが、黄猿のフロウもかなり半端ない。文句なしのベストバウト。

戦極MC BATTLE 第10章(14.10 .19)晋平太vsGIL

対話しながら、しっかりと韻を踏む両者のレベルが高すぎる。

バイブス、韻、リズムキープ全てが高次元の二人のバトルは知る人ぞ知るベストバウト。

<晋平太>

一言目みんなに、なんて言おうかずっと考えてた。でも今わかった。

おれがただいまだから、おかえりで返せ!

凱旋 MCBattle

https://twitter.com/gaisenmcbattle

怨念JAPが主催する大会。コロナ化の中で西日本ZEPP TOURを成功させるなど今最も急成長しているMCバトルイベントだと言っても過言ではないだろう。

3時間以上に渡る大会のフル映像をYouTubeで配信するなど、YouTubeへの動画アップロードの頻度も高いところが他のイベントとは違った特徴だと言える。

2017年から始まり、わずか二年足らずでここまでのイベントに成長した凱旋MCバトルはこれからもますます日本語ラップシーンを盛り上げてくれるイベントになるだろう。

凱旋MCバトルベストバウトを紹介

ACE.vs.MC☆ニガリa.k.a.赤い稲妻.凱旋MCbattle東西選抜冬ノ陣2020.ベスト8

 

ノリノリな二人のビートアプローチについつい首が振れてしまうバトル。

間違いなく凱旋MCBattle東西選抜冬ノ陣2020でも有数のベストバウトだ。

ScoobyJ.vs.百足.凱旋MC battle東西選抜夏ノ陣2019.1回戦

Scooby Jの声がかっこよすぎる。百足の即興のアンサーも冴え渡ったナイスなバトル。

<Scooby J>

Yeah 憂さ晴らし MIC だけで凍らす背筋 お前と違ってドブネズミ

綴ったリリックが illな刺青 Yeah ノートに刻め

Shurkn Pap 俺は世代じゃねえ 知らねえ だけどトラック蛇行運転

ラップ我リヤ見たくRhymeの手裏剣

MC Battle THE 罵倒

http://castle-records.net/batou/about

MCBattle THE 罵倒の一番の特徴はなんと言っても、ボディタッチOKというところ。ヒリヒリする白熱したMCバトルが楽しめるところがMCBattle THE 罵倒の一番の魅力だと言えるだろう。

MCBattle THE 罵倒 過去のベストバウト

バトル中ににらみ合う二人のスタンスに見ている方も思わずヒヤヒヤ。

リアルなアンダーグラウンドの一面が垣間見えるバトルは、MCBattle THE 罵倒だからこそ実現したベストバウトだと言える。

口喧嘩祭

https://twitter.com/Hikigane_gifu

口喧嘩祭は、裂固や梵頭が所属している「HIKIGANESOUND」が主催しているバトルイベントで岐阜県の柳ヶ瀬で開催される。

バトルはトーナメント方式ではなく、エントリーしたMCたちのネームタグを事前にBOXに投入し、司会者がステージ上で観客たちの前で、一枚ずつネームタグを引き、その場で先行、後攻を含めた対戦カードが発表される形式で行われる。

バトルの直前まで誰と当たるかがわからない状態のため、対戦相手に対するネタを考えてくることができず、より高い即興性が試されるという点が、口喧嘩祭の一番の特徴だと言えるだろう。

口喧嘩祭歴代優勝者

・呂布カルマ

・CROWN-D

・梵頭

・RAWAXXX

・HARDY

・SURRY

・K.LEE

・BASE

・MAC-T

・BRAVOO

・ALCI

・裂固

・SILENT KILLA JOINT

・晋平太

口喧嘩祭ベストバウトを紹介

PONEYvs晋平太 /2021.07.31口喧嘩祭SP

PONEYの心地良いビートアプローチと、晋平太の韻の質を落とさず的確なアンサーを返す力、二人の持ち味が発揮されたベストバウト。

晋平太は最後のバースで

おれは剃刀 お前は鉈 戦えて良かったな(刀)

と刃物を繋げて落とす高等テクニックでPONEYに勝利。即興でのアンサーが他の大会よりも求められるこの大会だからこそ生まれたナイスなバトルだった。

RAGAvsミメイ/2021.07.31口喧嘩祭SP

この日参加できなくなったSKRYUの代わりに、急遽代理で参加したミメイが、RAGAと激突。

<ミメイverse>

血の雨の通り雨 皆お待ちかねの容疑者Xがおれだぜ

おれのパンチラインで大ダメージ リザーバーからチャンプ代打名人みたいに

お前がストレートならおれは代打だからスクリュー(SKRYU)で

しっかり変化球打たせてもらう感じかな

RAGAの調子も悪くはなかったが、この日のミメイは絶好調。

RAGAの言葉を拾ってしっかり的確なアンサーを返しバトルに勝利した。

ENTER MCBattle/SPOT LIGHT

http://spotlight-osaka.com

大阪のHIPHOPのクルー「韻踏合組合」が主催する大会。

年に数回開催されるENTERを予選とし、年末にはENTERの入賞者を集めてSPOT LIGHTでその年の優勝者を決定する。

大阪最大のバトルといえばENTER MCBattle/SPOT LIGHTと言っても過言ではないほど人気のある大会だ。

この大会の一番の特徴はなんと言ってもアカペラバトルがあるところだろう。各MC1分間ビート無しでフリースタイルでバトルを行う。他のバトルとは違った独特の雰囲気と緊張感の中で行われるアカペラのフリースタイルはMCたちの実力が試される。

観客がステージの周りを取り囲んで、歓声をあげるという少し特殊な仕組みもSPOTLIGHTが人気の理由の一つだ。

ENTER MCBattle/SPOT LIGHT ベストバウトを紹介

ふぁんく vs NAIKA MC / SPOTLIGHT 2018 MC BATTLE

SUMMITのビートの上で、綺麗に音をはめるふぁんくのリズムキープが最高に気持ちいい。MCと観客との距離も近く、とても楽しそうに歓声を上げる観客たちがとても印象的なベストバウトだ。

<ふぁんく>

替えのきかない偉大なMC ライムピストン 卑猥な手つき

AUTHORITY vs 漢 / SPOTLIGHT 2020 MC BATTLE

この日の漢さんは強すぎた。2019年のUMB王者AUTHORITYを完封。

早口でラップしてもしっかり聞き取ることができる上にアンサーが的確すぎる漢さんの勢いはAUTHORITYでも止めることができなかった。

MRJ

http://mrj.nihongo-rap.com/?page_id=24

MRJはミスター日本語ラップの略で、毎年東京都内を中心に開催されているMCバトルイベント。

週末に1ドリンクで入場できるようなイベントを開催したり、U-18以下のMCが出場できる大会を開催したり、バトルイベントに初めて行く人でも比較的気軽に行くことができるのもMRJの魅力だ。

さらに、YouTubeの日本語ラップCOMというチャンネルの更新頻度も高いのでぜひチェックしてもらいたい。

MRJのベストバウトを紹介

ギガギガギゴ(9for) vs ミメイ | 第4回MRJ (MR日本語ラップ) BEST4

ビートはOZROSAURUSの星に願いを。

ゴギガギガギゴ(9for)の綺麗なサンプリングから始まったこのバトル。

即興での韻の踏み合いのレベルが高すぎて、鳥肌が止まらない。

星に願いを ゴギガギガギゴ ではなくゴギガガガギゴが正解だな

そういう頭の容量が5GBバイトだな

(略)

裸になった衝撃は吉沢明歩

ミメイのこの最後のバースで観客がぶち上がった。

9forの調子も良かっただけに、このバトルは最高のベストバウトになった。

B-BOY PARK

http://www.bboypark.com/index3.html

B-BOY PARKは、1997年から2017年まで(MCバトルは1999年に開始)行われていた日本最大規模のHIPHOPイベント。

KREVAや、漢、般若など、日本のHIPHOPシーンの基盤を作り上げたレジェンドたちも出場していた。

B-BOY PARK歴代優勝者

1999年 KREVA
2000年 KREVA
2001年 KREVA
2002年 漢
2003年 外人21瞑想
2005年 晋平太
2009年 KOPERU
2010年 菊丸
2011年 PONY
2012年 MEKA
2013年 スナフキン
2014年 輪入道
2015年 中止
2016年 ACE
2017年 スナフキン

1999年から2001年のKREVAの三連覇などが印象に残っている人も多いのではないだろうか。

現代のバトルとは異なり、HIPHOPカルチャーに近い音楽を楽しむという不思議な一体感に会場が包まれているのがB-BOY PARKの魅力なのではないだろうか。

ADRENALINE/真ADRENALINE

https://twitter.com/adrenaline_info

元々はADRENALINEというMCバトルのイベント名で開催されていたが、2019年にADRENALINEが終了した後、真ADRENALINEとなって開催されることになった。

真ADRENALINEの一番の特徴は、生バンドによるビートでバトルを行うこと。

MCたちのフリースタイルと、生バンドが生み出すセッションを楽しむことができるのが真ADRENALINEの魅力だ。

真ADRENALINEのベストバウトを紹介

輪入道 vs 句潤【真 ADRENALINE】準決勝第1試合

DA-Dee-MiXの生バンドによるビートのおかげで、バトルに臨場感が生まれたいい例。句潤と輪入道の熱いメッセージがより伝わってくる最高のベストバウトだ。

<輪入道>

大怪我するのはどっちか 浜ナンバー 千葉ナンバー

習志野ナンバー 横浜ナンバーの車の上さらに川崎でブンブンだろ

Ready to die 俺達は死ぬために生きてる訳じゃない

でもReady to die 死ぬ時が来るまで楽しみましょう

高校生RAP選手権

https://www.bs-sptv.com/bazooka/rap/

高校生RAP選手権は、名前の通り日本一フリースタイルラップが上手い高校生を決める大会だ。

厳しい審査を通った高校生のみが大会に出場することができ、この大会がきっかけで知名度を一気に上げたラッパーもかなり多い。例えば、現在BADHOPとして活躍中のT-PablowやYZERRや、T-Pablowと同じくフリースタイルダンジョンのモンスターとして活躍した裂固など、若き才能を発掘する場所にもなっている。

高校生RAP選手権歴代優勝者

第1回K-九(T-Pablow)
第2回Kay-on
第3回HIYADAM
第4回T-Pablow
第5回YZERR
第6回MC☆ニガリa.k.a.赤い稲妻
第7回MC☆ニガリa.k.a.赤い稲妻
第8回LEON a.k.a. 獅子 (Leon Fanourakis)
第9回裂固
第10回じょう
第11回9for
第12回Core-Boy (Novel Core)
第13回G-HOPE
第14回HARDY
第15回百足
第16回Red Eye

まとめ

いかがだっただろうか。

主要なMCBattleそれぞれに特徴と魅力があることがおわかりいただけただろうか。

最近では、KOKと真ADRENALINEがコラボしたバトルイベントや、凱旋MCBattleと戦極MCBattleなどがコラボしたバトルイベントなど、ヘッズには嬉しい大会も盛り沢山だ。

最近では、AbemaTVでのMCBattleのオンライン観戦や公式がYouTubeにアップロードされたバトル動画などもたくさんあるので、ぜひたくさんのMCバトルをチェックしてどっぷりとMCバトルの魅力に浸かってもらいたい。

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