JP THE WAVYの2021年最初となるリリースは、韓国からKid Milli、中国からHigher BrothersのPsy.Pという最強ゲストを迎えたシングルだ。
「I WANT ONE」は集まったメンツだけでなく、楽曲もパワーを感じる仕上がりとなっている。
東アジアを代表するラッパーが集結!
I WANT ONE feat. Kid Milli & Psy.P
日中韓のトップラッパーによる夢のコラボが実現した「I WANT ONE」だが、先日YouTubeで公開されると様々な国のファンからコメントが寄せられた。それぞれの人気の高さを象徴するような動きだ。
元々この曲は、2020年12月にJP THE WAVYのソロとして発表された。
JP THE WAVYの得意なベースが重いサウンドに、モッシュしたくなるようなハードさがプラスされ「絶対ライブで上がるだろうな」と感じさせるチューンとなっている。トラックはTigaone、ミックスはJIGGと制作陣も豪華だ。
それにしても、JP THE WAVYは自身のスキルの高さだけでなくトラック選びもセンスがいいなと毎度のように関心させられてしまう。
I KNOW NIGO
HUMAN MADEのShirts着て Chill out
今まで見た事あります?日本で
Rapの進化が止まらねぇ 実際ね
買い物制作しまくりLAで
俺のVVが眩しい意識朦朧
俺たち 履いてるPolo
昨今のアジアヒップホップの盛り上がりはプラットフォームの進化だけでなく、トラップに乗せる直接的なリリックが外国語に翻訳しても意味が伝わりやすいことも要因のひとつとして考えられる。
「I WANT ONE」ではそういった要素に加えスターラッパーとして限られた人しか書けない、ボースティングのようでリアルなリリックも健在だ。
Kid Milli
Kid Milliは、韓国を代表するクルーであるWYBHとCOZYBOYSに所属している。
韓国の国内外で人気の高い「Show me the money777」にも出演し、3位という好成績を残した。
メロウで切ない楽曲から、「BOY」のように不穏な雰囲気の曲まで手掛ける多才なラッパーだ。
「I WANT ONE」のリリックでも、ラップゲームの勝者として世界を股にかけて活躍する描写がされている。
Hop on my coupe
지붕은 없고
이게임에 꽂혔어
나는 집중해 yeah
Yo look at these Mami mam im pull up
이 새끼들 절반은
내겐 없는 사람취급
우린 정말상수동이 널 밟을거야
Fuck’em up ye
서울 카라 도쿄
6 bitches on my hotel
타노시쿠 나이나
꺼져 분위기 망
치지 말고 병신아
우린 평생 토록 이리 살다가 큰 돈을 벌었어 걱정과 달리
작년엔 세상 난 여기저기 man
마일리지만 따져도 니 잔고 위 man
몇갠지도 몰라 이젠 내 chain man
Make some new wave with JP THE WAVY man
オープンカーのクーペと、上限のないヒップホップ、天井知らずの人気や名声をかけた巧みなリリックを披露している。
「マイルだけでもお前の口座の残高よりも多い」は強いラインだ。韓国のラッパーやアーティストは外国で活動する人も多いからか、よくマイルとか飛行機を使った煽りのラインが出てくるようにも思うが、この状況が続くとリリックの傾向も変わっていくのだろうか。
Psy.P
Psy.Pは、中国のHigher Brothersのメンバーでアジアの音楽を世界に発信するレーベル88risingのスターだ。「Black cab」は世界的に人気を集め、チャイニーズヒップホップの躍進に大きく貢献した。
Black cabとは中国の地方都市で横行する違法な黒タク(黒車)をテーマにした楽曲だ。
韓国のKeith Apeが客演した「Wechat」では、「There's no skype,no facebook,no twitter,no instaglam. yo Keith tell me your wechat number」という冒頭部分に「えっ、それは言ってもいいの?」と冷や冷やしてしまった。
際立った個性と実力派ぞろいのHigher Brothersの中でも、Psy.Pは最も多様なフロウと声色を使い分けるスキルフルなMCだ。
他们都想成为我们这样的人
从hater变成了狂热粉
像个跟屁虫就在我后面
带着不同妞回到我酒店
I got 2 phone 一个用来谈生意
一个专门用来联系各种 bitch
在办公室里拿着遥控器
远程发动我的v8发动机
成都首尔东京到处飞
跟着我享受荣华富贵
出来混就没有怕过谁
经常出现在奢侈品的发布会
我们早就将潮流变成品牌在销售
不管男女老幼都要把他们的钱赚到手
「皆が俺に憧がれて、ヘイターも狂信者になる。金魚の糞みたいについてくる奴等」
「V8エンジンで成都からソウル、東京、至るところへ」
「俺達は流行をブランドに変えて売ってる 老若男女問わず自分でカネを稼ぐべきだ」
と、貫禄溢れるラインが満載だ。
2021年も止まらないWAVYの勢い
「I WANT ONE」の発売を皮切りに、2021年もJP THE WAVYは精力的に活動をするようだ。
緊急事態宣言が再び発令され、イベントやライブの開催は難しいかもしれないが、昨年もARなど最新技術を用いた配信ライブで我々を驚かせてくれた。
今年はどのような形で活躍していくのか見逃さずチェックしていきたい。