「フリースタイルダンジョン」や「BAZOOKA!!!第14回高校生RAP選手権」の効果もあり、日本語ラップ界は大きく変貌を遂げている。中でも一昔前とは異なるのが、男性だけでなく女性MC(いわゆるフィメールラッパー)が急激に増えたことだろう。韓国やアメリカではHIPHOPシーンに多くのフィメールラッパーが存在するが、ようやく日本でも多くの女性がラップを始めてきたのは紛れもなく各地で行われているMCバトル発展の効果もあるかもしれない。
そんな今回は、日本語ラップ界を騒がせるフィメールラッパー達をピックアップしてご紹介していこう。
進化し続けるフィメールラッパー陣!最新楽曲もチェックを!
COMA-CHI
フィメールラッパーの憧れ的存在であるCOMA-CHI。日本語ラップ好きとして知らない者はいないはずだが、2009年にリリースされた「perfect angel」は言わずもなが今もなお多くのヘッズ達に聴かれる名曲である。そんな彼女は2005年にMCバトルの頂点とも言える"B-BOY PARK"に出場し、女性として初となる準優勝を果たす驚きの経歴を持つ。また、会場であった両国国技館の土俵に上がった事も後に話題となり、少し前に物議を醸し出した"土俵の女人禁制"を既に打ち破っていた。現在、子供を授かったCOMA-CHIはコンスタントにアルバムをリリースしながら、フリースタイルダンジョンを始め数々のMCバトルへ定期的に参戦している。
(出典:perfect angel/COMA-CHI)
【MCバトル動画】
(出典:CINDERELLA MCBATTLEⅡ(2017 6.11))
YURIKA
KEN THE 390主宰のHIOHOPレーベル"DREAM BOY"に属するYURIKA。東京三宿生まれのYURIKAの存在を知らないという方もいるかもしれないが、自己主張型のリリックにグルーブ感のあるフロウはコアなファンの心を擽る。フリースタイルよりも音源で勝負するタイプであり、東京生まれながら都内だけでなく横浜のクラブシーンにも登場している。Digital Album「Aphrodisiac」を2018年4月23日にリリース。
(出典:YURIKA / GOOD NIGHT (Official Video))
MARIA
神奈川相模が生んだHIPHOPクルー"SIMI LAB(シミラボ)"に所属するフィメールラッパーMARIA。「BAZOOKA!!!高校生RAP選手権」の審査員としても知られている彼女だが、他のフィメールラッパーとは異なる存在感と風格があり、音源でも日本人ウケの良いトラックを使用せず"これぞHIPHOP"という独特のドープさが滲み出ている。過去にはKOHHやOZROSAURUSのMACCHOといった面々とコラボ楽曲を配信。
(出典:MARIA Bad City ~Yokohama~ feat. MACCHO , Shaka Digital [TalkBox Mr.Spoone](Dir Havit Art Studio))あっこゴリラ
今やフィメールラッパーの代表格とも言えるあっこゴリラ。もともと、ガールズバンド「HAPPY BIRTHDAY」のドラマーだったが、2015年の解散と同時にラッパーとしての道を切り開き、わずか2年ほどでフィメールラッパーのMCバトル「CINDERELLA MC BATTLE」の初代チャンピオンに。ラッパーとしての経歴は浅いものの、MCバトルだけでなく音源でも自由奔放かつ攻撃的なリリックが今日の人気を得た理由とも言える。戦極MCバトルはもちろん、過去にはFUZIKO、椿と共に"TEAM CINDERELLA MC's"としてフリースタイルダンジョンに登場した事もある。https://youtu.be/kyhThurfY60
(出典:あっこゴリラ 『余裕』)【MCバトル動画】
(出典:あっこゴリラ vs MC MIHO/CINDERELLA MCBATTLE VOL1 (2017 1.29)
椿(つばき)
福岡県出身の椿は、フィメールラッパーの中でも最も実力のある1人。いや、男女関係あらず熱量の高いラッパーである。「CINDERELLA MC BATTLE(第二回大会)」にて優勝を果たす他、男女混合エントリー可能なUMB福岡予選(2017年)でも優勝。UMB史上初の女性ラッパーが本戦へ駒を進めたのは話題にもなった。また、フリースタイルダンジョンにも登場しており、2代目モンスター呂布カルマと壮絶なバトルを繰り広げた。
(出典:椿 feat.MC frog「ふるぼっこ」prod by 呼煙魔)
【MCバトル動画】
(出典:椿 vs CHARLES /CINDERELLA MCBATTLEⅡ(2017 6.11))Rei©hi(レイチ)
現役女子高生ラッパーとして注目を集める大阪府出身のRei©hi(レイチ)。9回目となる「BAZOOKA!!! 高校生RAP選手権」にて、"練馬のビヨンセ"とも言われるちゃんみなと対戦し、歴史に残るバチバチのバトルを見せつけた1人。この際、フリースタイルダンジョンで言えばコンプラになり兼ねないワードが炸裂し、大きな話題となった。楽曲でも積極的な活動を見せており、「CYBORG009 CALL OF JUSTICE」のメンバー(キャラクター:フランソワーズ・アルヌール)にも選出されている。
(出典:【CALL OF JUSTICE】-KEN THE390/DOTAMA/RUDE-α/Rei©hi/じょう/ACE/MC☆ニガリa.k.a赤い稲妻 /Lick-G/KOPERU-)
【MCバトル動画】
(出典:【戦極MCBATTLE×池袋パルコ ROOFTOP MCBATTLE】Rei©hi vs ワッショイサンバ)
ちゃんみな
日本語だけでなく韓国語、英語を操ることが出来る頭脳派ラッパーちゃんみな。「高校生ラップ選手権」でのインパクトあるフローや大人顔負けの立ち振る舞いに注目度が集まり、2017年11月にリリースされた2ndアルバム「CHOCOLATE」は見事大ヒットを収めた。挑発的なリリックでありながら、どこか共感を得る内容が詰まっているため、同性代から多くの支持を得ている。若手フィメールラッパーの中で最も成功した人物と言っても過言ではないだろう。
(出典:ちゃんみな (CHANMINA) - CHOCOLATE (Official Music Video) [YouTube Ver.])https://youtu.be/wvVR4DkhFRo
(出典:ちゃんみな – Call (Official Music Video))フィメールラッパーは他にも!今回は、日本人フィメールラッパーをご紹介したが、以上の面々以外にもRUMI、AYA a.k.a. PANDA、CHARLES、MCMIRIなど、多くのフィメールラッパーが存在。また、年々MCバトルのレベルも上がっており、今後は男子顔負けのワードセンスを持ち合わせた凄腕フィメールラッパーが誕生するかもしれない。いわゆるアイドルラッパーが増えるのも良いが、やっぱり椿みたいな野心を持つラッパーが一番良いよね。
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